「鬼滅の刃」の竈門禰豆子(かまどねずこ、禰はしめすへん)が口かせとしてくわえている竹は、本物の竹なのか──近畿大学が2月25日、こんな調査結果を発表した。井上昭夫教授(農学部環境管理学科)が作中の口かせと本物の竹を比較し、節の間隔から実在する竹かどうか確かめた。
調査では、禰豆子が正面を向いて描かれている場面を約150例抽出し、節の間隔を定規で測った。この際、作画や縮尺の違いによる影響を避けるため、長さの絶対値ではなく、中央の節間に対する両側の節間の比率(節間比)を記録した。
次に、鬼滅の刃の舞台となる大正時代に広く分布していた竹「モウソウチク」と「ハチク」計112本の実測データからも節間比を求め、禰豆子の口かせと比較した。結果、口かせの節間比は平均0.45だったのに対し、実際の竹は同0.94で有意に差があり、マンガの口かせは実在する竹での再現が難しいことが分かった。
また、節間の長さはモウソウチクで平均35cm、ハチクで同25cmあり、日本人を含む女性の顔の長さは同18.28cmに比べ大きい。一方、漫画では顔の長さに対する口かせの長さの比率は平均0.66で、顔より短かった。これらの事実から、口かせの竹は実際の竹とは異なる特徴を持つと結論付けている。
研究結果は竹に関するオランダの学術雑誌「Advances in Bamboo Science」に2月7日付で掲載された。なお井上教授は今回の研究について、作品の表現を批判するものではなく、身近な文化的題材を通じて竹への学術的関心を高める試みと説明している。
「私も鬼滅の刃のファンの一人で、本研究は、竹とマンガ作品の両方への親しみが出発点になっています。本論文を読んでくださった皆さんも、ぜひ、身近に生えている竹の節の間隔を観察していただければと思います。禰豆子の口かせを作ることはできるでしょうか。このような素朴な疑問をきっかけに、一人でも多くの方が竹の不思議な生態や、私たち人間との関わりについて興味をもっていただければ幸いです」(井上教授)
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