理化学研究所は3月26日、新型の国産量子コンピュータ「叡-II」(エイツー)の運用を開始した。インターネットを介して外部から量子コンピュータを使える「量子計算クラウドサービス」で利用可能に。初号機「叡」のみではメンテナンスなどに起因するサービスの中断があったが、併用により連続したサービス提供も可能になった。
叡-IIは叡の倍以上となる144量子ビットチップを搭載。スーパーコンピュータなどによるシミュレーションでは実現できない規模の量子計算が可能という。さらに、共振時の周波数を低くすることで、量子ビットの寿命を延ばし、演算中にエラーを起こす確率を抑えた。一方で配線の効率化などにより、冷却設備を含めシステム全体の大きさは叡と同程度にとどめている。
叡-IIの開発と公開について「量子コンピュータの実用化に向けた重要な一歩」と理研。今後は量子コンピュータのさらなる大規模化を念頭に、量子ビットの性能向上や、システム全体の信頼性向上を進め、長時間にわたり正確な量子計算が可能な技術の実現を目指す。
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