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5日で3億円達成! 「wena X」が原点のクラファンで見せた見事な“復活劇”(1/4 ページ)

» 2026年03月26日 19時45分 公開

 ソニーがスマートウォッチ「wena 3」のサービスとサポートを2月で終了したというニュースは、多くのユーザーにとって寂しいもので、SNS上にはwena 3を惜しむ声があふれました。しかし、その余韻も冷めやらぬ3月、驚きのニュースが飛び込んできます。それが「wena X(クロス)」の発表でした。

 クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で3月20日に始まった「wena X(クロス)」のプロジェクトは、またたく間に支援を集めました。開始からわずか4分で目標金額の1000万円を達成。40分で支援金額は1億円を超え、なんと5日で3億円を突破したのです。

3月26日時点のプロジェクトページ。83日間を残して達成率3081%

 なぜ、これほどまでに「wena X」は熱狂的に迎えられたのでしょうか。そこには単なる新製品発表という枠を超えた、熱いストーリーがありました。

ソニーから「商標・特許・開発チーム」を継承してのスピンアウト

 まず、発表の経緯から説明しておきましょう。wenaの開発者として知られる對馬哲平さん(augment AI代表取締役CEO)は、wena事業を継続するために、2025年7月にaugment AIを設立しました。ソニーから特許と商標だけでなく、wenaの開発チームまるごとを継承する形でのスピンアウトです。

augment AIの對馬哲平代表。背後には「自由を、描き換える。」wena Xのコンセプトバナーが。分解された部品が並ぶビジュアルが、その設計思想を物語っている

 對馬さん自身、「wenaの事業は新入社員のときに立ち上げた事業で、もう10年間ずっとやってきた。社会人人生はこれしかやったことがないので、本当に人生の一部であり、子供みたいな存在。どうしても諦めきれないという気持ちが強かった」と語っています。

 さらに重要なのは、開発チームがそのまま引き継がれたという点です。商標や特許だけが移管されても、製品の本質的な進化は難しかったでしょう。開発チームまで引き継ぐというソニーの英断があったからこそ、今回の「wena X」は、単なる継続ではなく、圧倒的な進化を遂げた製品として世に出ることができたのです。

 また、augment AIはシードラウンドにて総額1億7000万円の資金を調達していますが、ここにはソニーグループも参画しています。つまりソニーは、商標・特許・開発チームを渡した上に、資金面でも間接的に支援を行っているのです。

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