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「食べログ」運営のカカクコム買収、LINEヤフー陣営が再提案 1株3232円に引き上げ

» 2026年05月14日 22時15分 公開
[ITmedia]

 LINEヤフーは5月14日、「食べログ」や「価格.com」を運営するカカクコムに対し、米ベインキャピタル系の投資ファンドと共同で資本政策に関する再提案書を13日付で提出したと発表した。想定する公開買付価格は1株3232円で、カカクコムが12日に賛同を表明した、スウェーデンEQT傘下のKamgras 1によるTOB価格3000円を上回る。

カカクコムが運営する「食べログ」と「価格.com」

 カカクコムが12日に公開した資料によると、EQTは2024年5月に同社へ非公開化の協議を打診し、25年12月にカカクコムの筆頭株主であるデジタルガレージとコンソーシアムを組成。複数回にわたって買付提案を行ってきたという。

 4月23日に一部メディアがEQTによるカカクコム買収検討を報じた後、5月7日にLINEヤフー連合が1株3000円を想定価格とする非公開化の初回提案を提出。これを受けてEQT側は10日に最終提案として1株3000円を提示し、カカクコムは12日に賛同を決議。Kamgras 1が13日にTOBの公開買付届出書を提出したのを受け、LINEヤフー連合は同日付で価格を1株3232円に引き上げる再提案を提出した。

 LINEヤフー連合の提案では、カカクコムの株式と新株予約権を対象に現金で公開買い付けを行い、スクイーズアウト手続きを経て全株を取得し、非公開化することを想定している。ただし、同提案は法的拘束力を持たない初期的な意向表明にとどまり、最終的なストラクチャーや価格はデュー・デリジェンスを踏まえて改めて提示するとしている。

 LINEヤフーは、生成AIの台頭に伴う変革期において、カカクコムの保有するデータと顧客接点が高い戦略的価値を持ち、両社の協働でシナジーを創出できるとしている。

 Kamgras 1によるTOBは1株3000円、買収総額約5900億円規模で、買い付け期間は13日から7月2日まで。カカクコムはLINEヤフー連合の7日の初回提案について、デュー・デリジェンス未実施で資金証明や大株主との事前協議もない初期的な提案だったため、実現可能性の観点でEQT案を選好したと説明している。デジタルガレージと第2位株主のKDDI(合計保有比率38.05%)はTOBに応募しない契約をKamgras 1と締結済み。

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