富士通、グローブ型ウェアラブルデバイス開発 指先でNFCタグ読み取り、ジェスチャーで「異常なし」入力
NFCタグリーダーとジェスチャー入力機能を備えたグローブ型ウェアラブルデバイスを富士通研究所が発表した。保守現場など、作業中のデバイス利用が難しい環境での効率化を支援する。
富士通研究所は2月18日、NFCタグリーダーとジェスチャー入力機能を備えたグローブ型ウェアラブルデバイスを開発したと発表した。保守現場など、手袋の装着や手の汚れでタブレットなどの端末操作が難しい環境や、作業を中断できない状況でも利用でき、作業の効率化につながるとしている。2015年度中の実用化を目指す。
NFCタグへの接触を検知するセンサーやNFCタグリーダー、手の動きを検知するジャイロセンサー、加速度センサーなどを搭載し、手にはめて使う。
ジャイロセンサーと加速度センサーで動きを検知し、ジェスチャーを使った入力が可能。手の動きによって6パターンの入力が認識できるという。通常の作業中にはほとんど表れない手の甲を反らせる動作に着目し、誤作動や誤入力を防いでいるという。
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)上に示されたマニュアルをめくる動きやスクロール、機器の点検時に右旋回なら「異常あり」、左旋回なら「異常なし」と入力するなどの使い方が考えられるとしている。
作業対象物に貼り付けたNFCタグをタッチすることでNFC情報を読み取り、Bluetoothでスマートデバイスに送信。タグ情報をもとにサーバから関連情報を取得し、スマートデバイスに作業指示などを表示する──といった使い方が可能だ。NFCリーダーはタグに触れた瞬間のみ起動することで電力消費を抑え、連続稼働時間は9時間と、1日の業務を実行するのに十分なレベルになっているという。
関連記事
- エプソン、Android搭載スマートグラス「MOVERIO」新型 アプリマーケットや開発者サイト公開へ
エプソンがシースルー型のスマートグラス「MOVERIO」新型を発売。旧モデルより大幅に軽量化し、機能を強化。サードパーティが専用アプリを開発・配信できる仕組みも用意した。 - 着るだけで心拍数を測定できる機能素材「hitoe」、東レとNTTが開発 ドコモが年内に商品化
着るだけで心拍数などの体内データを測定できる新素材「hitoe」を東レとNTTが開発した。年内にNTTドコモがインナーウェアとして製品化する予定。 - 日本では流行らない? ウェアラブル端末、本格的に実用化へ
今年は、ウェアラブル端末が本格的に実用化される年になりそうだが、米国と比べて日本市場の立ち上がりが遅い。その背景は。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.