MacBook AirのSSD/HDD版でWindows XPを走らせた:MacBook Air Trilogy II(2/2 ページ)
プラットフォームをGeForce 9400Mに一新した新型MacBook Air。このSSDモデルとHDDモデルにWindows XPを導入し、性能を比べてみた。
パフォーマンスはアップしたが発熱や騒音が気になる
最後に、SSDモデルとHDDモデルでベンチマークテストを実施した。
PCMark05をはじめ、3DMark06やFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3の結果を見て分かるのは、従来のインテル統合チップセットで足を引っ張っていたグラフィックス性能が大きく改善され、スコアが向上したことだ。特に3DMark06の総合スコアは3ケタから4ケタになり、FINAL FANTASY XIのようなライトなゲームタイトルならば、設定次第でプレイを楽しめるようになった。
一方、SSDモデルとHDDモデルでは、PCMark05のHDDスコアが5ケタと総じてSSDモデルのパフォーマンスが良好だ。ひよひよ氏作の「CrystalDiskMark 2.2.0」でSSDの性能を計測したところ、シーケンシャルリード/シーケンシャルライトともに最新のSSDに比べ物足りなかったが、Vistaのレスポンスは不満がなく、PCMark05の総合スコアが4218とモバイルPCとしては申し分ない。
バッテリー駆動時間は、海人氏作の「BBench 1.01」を利用して計測した。液晶ディスプレイの輝度センサーとキーボードバックライトはオフ、画面輝度は最高、電源設定は「ポータブル/ラップトップ」で、10秒おきにキーボードを押下、60秒ごとに無線LAN(IEEE802.11n)によるインターネット巡回(10サイト)を行う設定でテストしたところ、駆動時間はSSDモデルで141分、HDDモデルで153分だった。バッテリー駆動時間の公称値は約4.5時間で、実測値は約半分強だったが、画面の明るさが17段階(バックライトがオフになる最低輝度を含めて)に切り替えられるので、輝度やCPUのパフォーマンスを細かく調整すれば、もう少し駆動時間を延ばすことができるだろう。
性能がアップした新型MacBook Airだが、低負荷時こそ騒音やボディの発熱は気にならなかったが、システムに高い負荷をかけるとボディ全体が熱を帯び、背面にある排気口付近は48度、手の触れるキーボードおよびパームレストの左側が40度近く(室温は25度)まで達した。パームレストの左右で温度差が激しく、ファンの風切り音も耳障りなのはいただけないが、本来のモバイル用途であればここまで高負荷が続くことはないので、それほど目くじらを立てる必要はないと思われる。
次回はWindows Vistaを導入して、同様のテストを行う予定だ。
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