Windows 10のスタートメニューをあえて全画面表示にすると何が起きるか:Windows 10のツボ(18)
Windows 10のスタートメニューは、Windows 7以前のようにスタートボタンからコンパクトなメニューが展開するように変更された。一方で、スタートメニューをWindows 8/8.1のような全画面表示に戻す設定も残されている。
Windows 8/8.1時代のスタート画面が気に入っていたあなたに
「Windows 10」で完全復活したスタートメニューは、ユーザーからの強い要望を受けてWindows 7以前の伝統的なメニュー表示に戻った。
とはいえ、ただ旧来のスタートメニューに戻したのではなく、Windows 8から採用された「タイル」を横に表示することで、アプリの新着通知やアプリケーションランチャー的な役割も持たせている。よって、「Windows 7とWindows 8.1のいいとこ取り」と言われるほど高評価を得ることに成功しているが、中には以前のような全画面表示のスタートメニューを使いたいというユーザーもいるだろう。
スタートメニューを全画面表示に変更する
Windows 10のスタートメニューをWindows 8.1のような全画面表示に変更するには、設定から「パーソナル設定」→「スタート」と進み、「全画面表示のスタート画面を使う」をオンにする。
この設定をオンにすることで、スタートボタンを押したときに従来のような全画面表示のスタート画面が表示されるようになる。見た目はWindows 8.1を踏襲したものだが、タイルは左右ではなく上下にスクロールするようになった。
この状態からアプリ一覧などを表示するには、左上に配置されているハンバーガーメニュー(3本線のアイコン)を押す。
すべてのアプリ一覧は、Windows 8.1のように全画面で一覧表示するのではなく、サイドのメニュー上に一覧表示されるのが特徴だ。上下にスクロールして目的のアプリを探すのだが、個人的にはこちらのほうが一覧性が高く、使いやすいと感じた。
スタートメニューを全画面表示にするメリット
わざわざ旧来の表示方法に戻す必要性はあまり感じられないかもしれないが、スタートメニューを全画面表示に変更する利点として想定できるのが、8インチWindowsタブレットなどを利用する場合だ。画面サイズの小さいタブレットでは、新しいスタートメニューで表示されるボタンやタイルが小さく、押しにくいと感じる場合がある。
今回の設定でスタートメニューを全画面表示にするとタイルが大きめに表示されるため、指で選択しやすい。よく使うアプリなどを多くスタートメニューに登録しているユーザーはより使いやすくなる。
また、Windows 10にはPC向けとタブレット向けにUIを切り替える「Continuum」という機能が備わっており、タブレット向けUIに変更すると、デフォルトで全画面のスタート画面がホームとして表示されるようになる。
「Continuum」でタブレットUIに変更したところ。デスクトップは非表示になり、全画面のスタート画面がホームとなる。タイルにデスクトップのショートカットを配置してみたが、デスクトップを表示することはできない
本来ならば、このタブレット向けUIを活用したいところだが、こちらのUIではアプリやウィンドウを開くと強制的に全画面表示になり、タスクバーに表示されるアイコンが「Windowsボタン、戻る、検索、タスク切り替え」の4つに固定されるなど、できることが制限されてフルのWindowsが使えるメリットが半減してしまうと感じたのが正直なところ。
よって現段階では、Windowsタブレットを使う場合でもデスクトップモードのまま利用し、スタートメニューを全画面表示に切り替えて使うほうが利便性が高いという結論に至った。Continuumについてはまた別の機会に紹介する。
関連キーワード
Windows 10のツボ | Windows 10 | Windows 8.1 | タブレット | Microsoft | 便利 | タブレットPC | タッチ操作 | Windowsタブレット
関連記事
- 「Windows 10」大特集
Windows 10の「コマンドプロンプト」は“コピペ”を手に入れ大幅進化
PC中上級者に欠かせない「コマンドプロンプト」が、Windows 10でキーボードショートカットによるコピー&ペースト、テキスト折り返し、透明化などに(やっと)対応した。Windows 10のプライバシー設定はデフォルトのままだと危険?
Windows 10をインストールした直後の初期設定では、ユーザー体験を向上させるためにさまざまな情報を外部に送信する機能がオンになっている。情報を提供することによって便利になることも多々あるので、あまり神経質になるのも考え物。とはいえ、どんな情報が送信されているのかユーザーが把握しておくことは重要だ。Windows 10のタスクバーを圧迫する「検索ボックス」は非表示で問題なし?
Windows 10では、スタートボタンの横に検索ボックスが表示されるようになった。目的のファイルやアプリを探すのに便利だが、タスクバー上のスペースを大きく取っており、場合によっては窮屈な印象を受けるかもしれない。今回は検索ボックスを非表示にする方法を紹介する。Windows 10のライブタイルで「隠したい画像」がさらされる事故を防ぐ方法
他人に見られたらちょっと恥ずかしいプライベートな画像をPCに保存している人は多いハズ。Windows 10のスタートメニューには「ライブタイル」というアプリ内のコンテンツを自動で表示する機能が備わっているが、場合によっては厄介なことになりそうだ。Windows 10の新しい画像ビュワー「フォト」は編集もこなす優れモノだった
Windows 10で画像ファイルを開いたとき、従来とは違うアプリで開くことに気付いただろうか。画像ビュワーに多彩な機能が加わった新アプリ「フォト」を解説しよう。Windows 10の「バッテリー節約機能」でバックグラウンド動作を制限する
Windows 10の設定に「バッテリー節約機能」という項目が追加されている。アプリのバックグラウンド動作を制限することで、バッテリー駆動時間を伸ばすことができる機能だが、実際の使い勝手は?Windows 10で使い勝手が向上した「スナップ」の新機能とは?
ウィンドウを画面端まで移動すると、自動でリサイズして並べてくれるスナップ機能の使い勝手が向上している。新機能をチェックしよう。Windows 10の「強制Windows Update」がもたらすデータ通信制限を回避する
Windows 10から、「Windows Update」が強制的に行われるようになった。もしテザリングのようなデータ通信量に限りがあるモバイル環境で更新ファイルがダウンロードされてしまうと……。Windows 10のディスク容量肥大を招く「Windows.old」はすぐ削除すべき?
Windows 10にアップグレードすると、前環境のバックアップデータが収められた「Windows.old」フォルダが生成される。親切設計だが、ファイルサイズが大きいのは難点だ。Windows 10の日本語入力ソフト「Microsoft IME」の新機能“クラウド候補”を利用する
Windows 10に標準搭載する日本語入力ソフト「Microsoft IME」には、“クラウド候補”と呼ばれる、旬なワードを予測変換候補として表示する機能が搭載された。Windows 10のエクスプローラ新機能「クイックアクセス」とは
Windows 10でエクスプローラを開くと、最初に表示される「クイックアクセス」を解説する。Windows 10で従来のコントロールパネルを表示する
Windows 10は設定画面の見た目が一新。大きなアイコンを配置し、タッチ操作に最適化され、項目はシンプルになった。見慣れたコントロールパネルはどこにいった……?Windows 10のアクションセンターに表示されるボタンを自分好みにカスタマイズする
Windows 10で採用された「アクションセンター」は、各種通知を確認したり、よく使う設定項目を簡単に変更したりできるボタンを備えている。ボタンは自分がよく使うものに並び替えることも可能だ。Windows 10の新機能「Game DVR」でアプリやゲームの動画/静止画をキャプチャする
Windows 10にはOSの標準機能としてビデオキャプチャ機能「Game DVR」が搭載されている。起動中のゲームやアプリケーションで簡単に動画/静止画キャプチャが行える。Windows 10で生まれ変わった「スタートメニュー」を自分好みに変える
新しくなったスタートメニューは、大きく見た目が刷新された。今回は基本的な使い方とともに、ライブタイルをすべて非表示にしてシンプルに使う方法を解説する。Windows 10で追加された「ショートカットキー」を覚えよう
Windows 10の新機能に伴い、新たに追加されたショートカットキーを紹介する。Windows 10の新しい「タッチパッドジェスチャー」を使いこなす
Windows 10で新たに追加されたタッチパッドのジェスチャー機能で、エクスプローラやウィンドウの操作がより快適になった。使い方をマスターして作業効率を上げていこう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.