手のひらに2000インチ大画面を再現?―ケータイを“のぞき窓”にする「知能センサーシステム」(2/2 ページ)
携帯電話やモバイルガジェットの大きな課題の1つが、その狭いディスプレイサイズ。MCPCのイベントで、センサーやユーザーインタフェースを活用して小さい画面でも2000インチの大画面を表示する技術が紹介された。
この知能センサーシステムを使うには、専用ハードウェアの「U-BRAIN」とソフトウェアの「HABソフトウェア」を用いる。U-BRAINは、位置センサー(3軸)と姿勢センサー(2軸)および方位センサー(2軸)を合わせた7軸センサーと、CPU、温度センサーを備えた統合チップだ。そのU-BRAINからのデータを処理するHABソフトウェアは、Windows XPおよびVistaを搭載したPCか、LinuxまたはWindows Mobileを搭載したスマートフォン、組み込み機器で動作するという。
現状ではモバイル機器の内蔵メモリサイズに制限があるため、まず200インチサイズの空間をディスプレイの中に表示させ、特徴でもある10倍ズームを利用することで、2000インチ相当のディスプレイ領域を実現している。

知能センサーシステムの製品特徴。ハードウェアは、20(幅)×25(高さ)×4(厚さ)ミリ、重さ3グラムという「超小型3g 知能センサー(U-BRAIN 800)」や「モバイル知能センサー(U-BRAIN 200)」といったものがある(写真=左)。合計7軸センサーに対応するU-BRAIN 800。外付け用として開発されたとのことで、内蔵するならもっと小型化が必要とのこと(写真=右)
HAB Mobileは、USBホスト機能を持つWindows Mobile 5.0/6.0/6.1を搭載したデバイスで動作する。恐らくWindows Mobile 6.5でも動作する(写真=左)。HAB Mobileの詳細仕様。実行サイズは約180Kバイトと小さく、画像形式としてJPEG、BMP、GIF、PNGに対応している。Linux版は、Androidもサポートしているという(写真=右)講演終了後には、ウィルコムのWindows Mobile搭載スマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」やWindows Vistaを搭載した「WILLCOM D4」にU-BRAINをUSB接続し、実際に知的センサーシステムのデモが行われていた。
その使用感は、「T-Mobile G1」にプリセットされた「Googla Maps」のストリートビューと同じようなもので、広い空間をデバイスを傾けたりすることで自由に見渡せ、本体をさらに傾けたりディスプレイをタップすることで拡大縮小ができるというもの。その様子を動画で撮影したので、スムーズに動く様子を是非確認していただきたい。
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