東日本大震災からの復興支援の一環で、不動産大手の森トラストが福島県に所有する休業中のゴルフ場に太陽光発電所を建設する。2013年度中に出力2メガワットで事業を開始し、その後さらに拡張して10メガワットの規模までパワーアップする計画だ。
森トラストが太陽光発電所(メガソーラー)を建設するのは、福島県西白河郡に所有する「ラフォーレ白河ゴルフコース」(図1)で、現在は震災の影響により休業中の状態にある。全長6794ヤードの本格的なゴルフコースを太陽光発電所に転換する大規模プロジェクトになる。
総事業費は40億円にのぼり、第1期と第2期に分けて推進していく計画である。第1期は2013年度中に完了する予定で、出力が2メガワットの太陽光発電所を建設する。年間の発電量は約200万kWhを見込んでおり、600世帯分の電力をカバーすることができる。
続いて第2期は8メガワットの規模を想定しており、第1期と合わせて10メガワットの出力を実現する。現時点で国内最大の太陽光発電所は、東京電力が2011年12月に川崎市で運転を開始した「扇島太陽光発電所」の13メガワットで、それに匹敵する発電能力になる。ただし第2期の完了時期は今のところ未定だ。
森トラストは被災地の福島県に太陽光発電所を建設することで復興支援につなげると同時に、このプロジェクトで得られるノウハウを生かして、全国のリゾートエリアに所有する遊休地を活用して再生可能エネルギー事業を拡大する方針である。
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