関電、九電管内で電力使用率が90%超え、今夏最高値を記録電力供給サービス

2012年の夏は、関西電力と九州電力の電力供給量不足が深刻になると見られており、それぞれの管内の節電目標値は厳しいものになっている。政府による節電要請期間が始まって1週間もたっていないが、両電力会社管内の使用率が90%を超えた。

» 2012年07月06日 16時01分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 でんき予報のデータによると、7月6日の11時〜12時の電力使用率が関西電力管内でおよそ90.4%、九州電力管内でおよそ90.5%に達した。節電要請期間に入ってから初めての90%超えだ。

 関西電力は6日の最大供給電力量を2357万kWとしており、最大需要を11時〜12時の2090万kWと予想していた。最大需要に達する時間帯は予想通りだったが、最大需要が2130万kWと予想を超え、使用率は90.4%となった。さらに、14時〜15時の最大需要も予想値である2070万kWを超える2124万kWを記録し、使用率は90.1%となった。

 九州電力の6日の最大供給電力量は1466万kW。最大需要は14時〜15時の1282万kWと予想していたが、11時〜12時の間に需要が1326万kWを記録し、供給電力量に対する使用率が90.5%に達した(図1)。一方、最大需要に達すると見ていた14時〜15時の値は1289万kWだった。

Graph 図1 7月6日の15:00までの九州電力の電力需要の推移。濃い緑色は実績値で、薄い緑色は予想値。11時〜12時の間に最高値を記録している

 関西電力は大飯原子力発電所の3号機、4号機の再稼働に向けて作業を進めており、今後の最大供給電力量はやや上昇するとみられるが、九州電力は今夏の供給電力量を大きく上積みできる予定がない。九州電力管内では、予定以上に厳しい節電を強いられることになるかもしれない。

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