ECHONET Lite対応家電の開発期間を短縮、開発者向けツール集エネルギー管理

家電向け通信プロトコル「ECHONET Lite」に対応する家電製品が少しずつ登場し始めている。今後、さらに普及させていくには開発者を助けるツールが必要になる。ACCESSは、家電製品にECHONET Lite通信機能を加えることを容易にするツール集を発表した。

» 2012年09月13日 11時15分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 ACCESSは、家電やスマートメータ、HEMS(家庭向けエネルギー管理システム)といった機器にECHONET Liteを利用した通信機能を搭載することを容易にするツール集「NetFront HEMSConnect SDK」を開発し、提供を始めた。提供開始に合わせて、3カ月間の無償評価キャンペーンも実施する。無償評価キャンペーンは2012年10月末まで受け付ける。

 NetFront HEMSConnect SDKは、家電製品に内蔵するソフトウェアを開発する技術者向けの製品。ECHONET Liteで決まったルールに従って通信する機能を持つプログラム部品が入っており、この部品を使うことでプログラム開発が容易になり、家電製品の開発にかかる時間を短縮できる。最新仕様である「ECHONET Lite v1.01」に準拠している。

 ACCESSはこの製品を開発した理由としてまず、ソフトウェア開発者にかかる負担を軽減するという点を挙げている。さらに、この製品が普及し、多くの開発者が同じプログラム部品を利用してECHONET Lite対応の家電製品を開発すれば、家電製品の間で通信の互換性を確保しやすくなるという点も挙げている。

 ECHONET Liteの仕様を決めているエコーネットコンソーシアムは、ECHONET Liteの細かい仕様をまとめた規格書を公開している。すべての開発者が同じ規格書を読んで製品を開発すれば、通信の互換性を完全に確保できると考える人は多いと思う。

 しかし実際は、規格書の内容を誤読してしまい、規格が定めるものとは異なるルールで動作するように製品を開発してしまうということもある。当然、この製品はほかの製品と正常には通信できない。ACCESSはECHONET Liteの通信に関わる部分を担当するプログラム部品を広く一般に提供することで、このような事態を避けようとしているわけだ。

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