風力発電の好適地に大型風力発電所、出力は28.8MW自然エネルギー

住友商事の100%子会社が秋田県男鹿市に大規模風力発電所を建設する。一般に北海道と東北地方は、風力発電に適していると言われるが、男鹿市は年間平均風速が6m/秒を超える場所が多く、特に風力発電に適している。

» 2012年10月02日 07時15分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 住友商事の100%子会社で特定規模電気事業者であるサミットエナジーは、秋田県男鹿市に出力約28.8MW(2万8800kW)の大規模風力発電所を建設することを明らかにした。事業会社「男鹿風力発電株式会社」を設立し、この会社が建設と運営を担当する形を採る。

 事業会社にはサミットエナジーが95%出資するほか、男鹿市を拠点とする加藤建設のグループ会社であるエンタープライズ秋田が5%出資する。加藤建設は男鹿市に風力発電所を建設することを想定して、年間平均風速を計測するなど、事業化の機会を狙っていた。

 環境省が公開したデータによると、男鹿市は年間平均風速が6m/秒を超える場所が多く、風力発電に適した土地と言える(図1)。

図1 男鹿市の年間平均風速データ。6m/秒を超えるところが多く、場所によっては8m/秒も期待できる。(出典:環境省「風況マップ(東北地方)」)

 新設する発電所には出力2.4MWの風力発電機を12台設置し、合計出力を28.8MWとする。2012年10月に着工し、2014年12月完成の予定。サミットエナジーはすでに山形県酒田市と茨城県鹿嶋市で風力発電所を運営している。これまで風力発電所を運営して得たノウハウを、新しい風力発電所の運営に生かすとしている。

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