コンセントの差込口ごとの消費量も分かる、簡単に導入できる見える化システムエネルギー管理

効果のある節電対策を立てるには、消費電力量をなるべく細かい単位で把握する必要がある。見えない無駄が見えてくるからだ。イトーキはコンセントの差込口ごとの消費電力量までつかめる電力見える化システムを発売した。

» 2012年10月22日 13時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 イトーキは電力見える化システムの新製品「リアルタイム電力自動測定システム」を発売した。特長は2つ。1つ目は細かい単位で消費電力量を計測し、データを提示すること。もう1つは導入工事が簡単に済むことだ。

 リアルタイム電力自動測定システムでは、消費電力量を検知するセンサーとして、施設全体の消費電力を測る「回路別主幹センサ」、分電盤の回路ごとの消費電力を測る「回路別系統別センサ」、コンセント差込口と電気機器の間に挟んで、コンセント差込口ごとの消費電力を測る「タップセンサ」を用意した。

図1 リアルタイム電力自動測定システムの設置イメージ

 主幹ブレーカに向かう電力線に回路別主幹センサを取り付け、分電盤の回路ごとに回路別系統別センサを取り付ける。これで施設全体の消費電力量だけでなく、回路別の消費電力量まで把握できる。さらにタップセンサを利用すれば機器1台ごとの消費電力量まで把握できる。センサーは検知したデータを、拠点ごとに設置する「収集モニタ」に送信する。

 もう1つの特長である、導入が簡単という点については、センサーがデータを送信する際に利用する通信方法を工夫することで実現した。無線通信で問題なく通信できるところでは無線を利用する。壁やフロアを越えるような、無線では難しい場所では、電力を供給している電力線を通して通信する(図2)。すでに配線が済んでいる電力線を利用することで、新たに通信線を配線するような工事を不要とした。

図2 リアルタイム電力自動測定システムでは、無線通信と電力線通信を使い分ける

 各地方の事業所やチェーン展開している店舗など、複数の拠点にリアルタイム電力自動測定システムを設置すると、センサーが集めたデータをインターネットを通してサーバに集めることが可能(図3)。拠点ごとの実績を確認するだけでなく、比較、分析も可能だ。

図3 複数の拠点のデータを1カ所ですべて確認することができる

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