エネルギーの自給自足だけじゃない、「安心と健康」も支援するスマートハウススマートハウス

パナソニックは同社のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)に、新たに「ウェルネス」の要素を追加した新製品を発表した。2015年度に1000棟の販売を目指す方針だ。

» 2015年07月06日 09時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 パナソニック エコソリューションズ社は2015年6月30日にスマートハウスの新製品を発表した。年間の一次エネルギー消費量が実質(ネット)でほぼゼロとなるネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)に、新たに安心・健康に配慮した「ウェルネス」の要素を加えた「スマートウェルネス住宅」を同日より販売する。

 スマートウェルネス住宅は都市型、普及価格帯の「テクノゼロ」、郊外型、中価格帯の「つむぎえゼロ」、中高級価格帯のフラッグシップモデルとなる「スマートエコイエ ゼロ アドバンス」の3タイプを用意。都市部の狭小地対応のコンパクト型から、高い断熱性能を有する高性能住宅までをラインアップした。

図1 「スマートウェルネス住宅」のラインアップ 出典:パナソニック

 全てのタイプにパナソニック独自の耐震住宅工法である「テクノストラクチャー」を採用しており、太陽光発電システムと「創蓄連携システム」、さらに「スマートHEMS(スマートコスモ+AiSEG)」と、そのコントローラーとなる住宅機器の制御機能を搭載した「プライベート・ビエラ」、スマートHEMSと連動する天井埋込型空気清浄機、熱交換気システム、LED照明器具などを標準搭載している。

 省エネ・創エネ・蓄エネ設備をHEMSでマネジメントしてゼロエネルギーを実現する住まいに、健康で快適な生活を目指して「空気の質」や耐震性などのウェルネス要素をプラスしているのが特徴だ。

図2 「スマートウェルネス住宅のコンセプト 出典:パナソニック

 太陽光発電システムで発電した電気を蓄電する創蓄連携システム(図3)は、安価な夜間電力を充電し、蓄えた電気を夕方から夜に利用することで電気代を節約できる「経済優先モード」や、太陽光発電の余剰電力で充電して買う電力を減らす「環境優先モード」などを選択できる。

図3 「創蓄連携システムの概要」 出典:パナソニック

 ウェルネスの部分ではPM2.5対策も強化しており、高感度ハウスダストセンサー+PM2.5解析プログラム、HEPAフィルターなどを備えた。さらにスマートHEMSと連動して空気環境の見える化や制御を実現。天上埋込形空気清浄機が検知したハウスダスト、PM2.5、臭気を6段階のレベルでHEMSモニターに表示する。

 プライベート・ビエラで、エアコンなどの電気機器や照明もコントロールできる。照明操作はHEMSモニターやスマートフォン、タブレット端末からも可能で、例えば外出前に玄関から各部屋の照明をまとめてオフにするといったことも可能だ。この他にもスマートフォンのセンサーで寝返りなどを検知して、エアコンの設定温度を自動調整できる機能なども備えた。パナソニックはスマートウェルネス住宅の2015年度の販売目標を1000棟としている。

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