ホンダの新型FCV「クラリティ」、43万円が意味する「ミライ」との差電気自動車(1/3 ページ)

ホンダの市販車用となる燃料電池車「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」がついに公開された。航続距離は700kmで、販売価格は税込み766万円。2016年3月からまず自治体や企業などにむけてリース販売を開始する。

» 2015年10月29日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 ホンダは第44回を迎えた「東京モーターショー2015」(一般公開日:2015年10月30日〜11月8日、東京ビッグサイト)で、市販予定の燃料電池車(FCV)をついに世界初公開した。名称は「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」(以下、クラリティ)。これまでリース販売のみで展開してきた「FCXクラリティ」の名前を引き継いだ(図1〜3)。

図1 ホンダの燃料電池車「CLARITY FUEL CELL」(クリックで拡大)
図2・3 側面・斜め後方から見た「CLARITY FUEL CELL」(クリックで拡大)

 クラリティは70MPa(メガパスカルの)の高圧水素貯蔵タンクを搭載。注目の航続距離はパワートレインの高効率化や走行エネルギーの低減により、一充填(てん)当たり700km(キロメートル)以上を実現するという。水素充填時間は3分程度で、ガソリン車と変わらない使い勝手を意識した。

代表取締役社長の八郷隆弘氏

 プレスブリーフィングに登壇したホンダ 代表取締役社長の八郷隆弘氏は「クラリティは環境性能はもちろん、運転の楽しさや使うよろこびも両立している。FCVのベンチマークとなるクルマ」と、ホンダの“自信作”であることをアピールした。

 ホンダは2016年3月からクラリティのリース販売を開始する。初年度は自治体や企業を中心にリース販売を行い、ユーザー、関連団体の多様な意見や要望を収集。その後個人向けに販売していく予定だ。日本での販売価格は税込み766万円。日本での発売後、欧州や北米などにも展開していく。

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