改造したらいちょうNに搭載した燃料電池は、定置用固体高分子膜形燃料電池。出力3.5kWのものを2基搭載した。リチウムイオン電池は容量13.2kWh(キロワット時)のものを11個、合計145kWh搭載している。これらの電力を活用し、45kWの推進用電動機を2基使って運航する仕組みだ(図3)。
このらいちょうNは満載時で、最大約11ノット(時速約20.37キロメートル)で運航することができる。今回の実証のために、日本小型船舶検査機構から水素燃料電池塔載状態での航行の認可を受けた。
実証では東京都江東区の東京海洋大学から半径10海里(18.52キロメートル)以内を航行し、実運用船の建造を視野に入れながら、海上での使用における課題抽出を行っていく。この実証で得られた成果は、国土交通省が策定を進めている燃料電池電池船の安全ガイドラインに活用される予定だ。
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