洋上風力発電のコストが火力発電を下回った。それも大幅に。
スウェーデンの電力事業者であるバッテンフォール(Vattenfall)は、2016年11月9日、バルト海上に建設を予定するKriegers Flak洋上風力発電所(出力600メガワット、MW)を落札したと発表した(図1)。
落札価格はメガワット時当たり49.9ユーロ(1キロワット時当たり約5.7円、1ユーロ115円換算)と安価だ。Vattenfall Windの社長であるGunnar Groebler氏によれば、公募時の上限価格を58%下回る金額だという。
洋上風力発電はこれまで大規模な商業化が進む太陽光発電や風力発電の中でも、最も発電コストが高い発電方式だとされてきた(図2)。これを一気に覆す結果だ。
世界各国の発電を支えている化石燃料による発電と比較しても、大幅に下回る数値であり、原子力と互角の水準にあるといえるだろう(図3)。
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