トヨタ自動車が電力会社5社と提携してユニークなサービスを開始する。2016年冬に発売予定の新型「プリウスPHV」のユーザーを対象に、エンジンを利用しないEVモードでの走行距離や自宅での充電量に応じ、電力会社から電気料金に使えるポイントなどの特典がもらえるというサービスだ。ユーザーにEVモードでの走行を増やしてもらうことで、環境負荷の軽減を図る。
トヨタ自動車(以下、トヨタ)は2016年12月5日、同年冬に新型モデルを発売予定のプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」において、車両のEVモード走行距離や自宅での充電量に応じ、車両オーナーがさまざまな特典を受けられる新サービスを提供すると発表した(図1)。
サービス名は「PHVつながるでんきサービス」。東北電力、東京電力エナジーパートナー、中部電力、関西電力、四国電力の電力会社5社とそれぞれ共同で実施する。
PHVつながるでんきサービスは、プリウスPHVに装着される車載通信機(DCM:データ・コミュニケーション・モジュール)を通じて得ることができる、EVモード走行距離や自宅充電量などの情報を、トヨタから車両オーナーが契約している電力会社に提供する。その内容はオーナー自身がWEBサイトを通じて確認できる他、内容に応じて電力会社から電気料金などに充てられるポイントが付与される仕組みだ(図2)。
例えば東京電力エナジーパートナーでは、新型プリウスPHVを購入し、関東・中部・関西エリアで提供している新電気料金プランを契約しているユーザーを対象とした専用サービス「eチャージポイント」というメニューを追加。トヨタから提供される自宅での充電相当量に応じ、1kWh当たり2ポイント(月間最大200kWh、年間4800ポイントまで)を同社の会員向けWebサービス「くらしTEPCO」上で提供する。1ポイント1円で電気料金に充てることが可能だ。
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