愛媛県松山市に県内初となる木質バイオマス発電所が完成。主燃料として県内の未利用材を活用していく方針だ。
愛媛県初となる木質バイオマス発電所が松山市に完成した。豊田通商のグループ会社エネ・ビジョン(名古屋市)が、2015年1月に設立した合同会社えひめ森林発電(松山市)が運営する「松山バイオマス発電所」(松山市)がこのほど完成した。営業運転は2018年1月の予定だ。
松山バイオマス発電所は木質バイオマスのみを燃料とし、発電出力12.5MW、年間予定電力量は8万7000MWhを見込んでいる。一般家庭約2万4000世帯分の年間消費電力量に相当する発電量だ。使用する燃料は、主燃料として愛媛県内の間伐材や林地残材を中心とした未利用材をチップ化したものを使用し、一部は輸入材のPKS(パームヤシ殻)を混焼する。
愛媛県は県土の7割に相当する約40万1000haを森林が占める。そこで、松山バイオマス発電所は県内の間伐材や未利用材を活用することで、林業やチップ加工などの分野で産業の活性化、新たな地域雇用を生み出すことを目指す。また、地域と連携を図りながら、環境負荷の低いエネルギーの地産地消に貢献する方針だ。
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