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» 2017年12月14日 07時00分 公開

改正FITで転機となった太陽光発電、今後求められる視点は何か太陽光(2/4 ページ)

[松木佑太 アドラーソーラーワークス株式会社,スマートジャパン]

太陽光発電所のトラブル事例を大公開

 アドラーソーラーワークス(ASW)では太陽光発電所の設計・施工の他、メンテナンス、デューデリジェンスなどを手掛けています。定期点検のためにさまざまな太陽光発電所を訪れると、施工不良やモジュール自体の製品不良、そもそもの設計の問題など、今後のトラブルの火種となるようなケースに遭遇することは少なくありません。

 例えば下の写真の例では、接続箱が浸水しかけています。架台に直接接続箱を設置するケースは珍しくないのですが、設置する位置や設置方法が適切ではないと、このような状態になってしまっています。

浸水しかけている接続箱

 また、そもそもの設計ミスで、太陽光発電所を守るべきフェンスがモジュール面に影を落とし、モジュールの部分的な異常発熱であり、発電量の低下を招く可能性もある「ホットスポット」が生まれてしまっている例も散見されます。

サーモグラフィー検査を行うと、「ホットスポット」の発生が確認されることも

電気的な点検の重要性

 発電所を訪れ、目視点検をするだけでもわかることが多くありますが、なんといっても発電太陽光発電所は電気設備であり、電気的な点検・検査も必要です。例としては、IVカーブ(電圧電流特性曲線)検査が挙げられます。この検査は、太陽電池ストリングおよびモジュールの特性変化の把握に有効であり、一般的に太陽光発電システムにおける点検必須項目の1つとしてよく挙げられます。

 IVカーブ特性検査における主な目的は、

  • 出力を計測する
  • 不具合を発見する
  • 測定した結果をもって発電所の出力そのものを推定する
  • 定期的な計測により経年の出力低下を判断する

などが挙げられます。

 発電所の点検における測定範囲は目的によって変わりますが、発電所に設置されているストリングの中からサンプルの測定結果を抽出して全体を類推する場合や、発電不良を前提とした直流側検査のために全ストリングを測定する場合などがあります。サーモグラフィー検査やその他の検査と組み合わせれば、特定のモジュール単体の出力を判断できるなど、さまざまなことが可能になります。

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