中国の大手太陽光パネルメーカーのLONGi Solarが「スマートエネルギーWeek 2018」で、日本市場での販売を計画する単結晶両面発電モジュールを披露。裏面が発電することで、8〜25%程度の出力をプラスできるという。1500Vにも対応する。
中国の大手太陽光パネルメーカーのLONGi Solarは「第9回 太陽光発電システム施工展」(「スマートエネルギーWeek 2018」内、2018年2月28日〜3月2日、東京ビッグサイト)に出展し、2018年度中に日本市場に投入予定という両面発電モジュールを披露した。
LONGi Solarが大きな強みとするのが、国内でも産業用太陽光発電への採用に注目が集まっている単結晶シリコンを用いた太陽電池モジュールだ。同社は2018年2月28日、単結晶のPERC(passivated emitter rear contact)セルの変換効率で、世界新記録となる23.6%を達成したと発表。中国の認証試験機関であるNational Center of Supervision and Inspection on Solar Photovoltaic Products Quality(CPVT)が認証したという。
太陽光発電システム施工展で披露した両面発電モジュール「LR6-72BP」シリーズも、単結晶PERCセルを採用する両面ガラス構造のモジュールだ。出力350〜370W(ワット)まで、5Wごとに計5モデルを用意。外形寸法は1978×997×40mmで、重量は26.5kg、モジュール変換効率は17.8〜18.8%だ。モジュールを設置する場所によって差はあるが、裏面の発電によって、表面側の定格出力に8〜25%程度の出力をプラスできるという。
国内の産業用太陽光発電では、発電所の高効率化に向けて、設備の高電圧化を図る動きが進んでいる。LR6-72BPシリーズはこうしたトレンドに合わせ、1500V(ボルト)にも対応。さらに、初年度−2%、2年目以降〜30年目まで−0.45%のリニア出力保証も付帯する。
LR6-72BPシリーズは海外向けには既に販売を行っている。日本国内での販売価格は現時点で未定だが、ブース担当者は「顧客からの要望があれば、すぐに日本市場に投入できる状態」としている。
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