太陽光でEVにワイヤレス充電、出光興産が千葉県でシェアリング実証太陽光

出光興産は2020年5月21日、千葉県館山市で超小型EV(電気自動車)を活用したカーシェアリング事業「オートシェア」の実証実験を開始したと発表した。2020年8月に開始した岐阜県飛騨市・高山市に続く2カ所目となる実証で、カーポートに設置した太陽光発電システムの電力をワイヤレスで給電する。

» 2020年05月27日 09時30分 公開
[ITmedia]

 出光興産は2020年5月21日、千葉県館山市で超小型EV(電気自動車)を活用したカーシェアリング事業「オートシェア」の実証実験を開始したと発表した。2020年8月に開始した岐阜県飛騨市・高山市に続く2カ所目となる実証で、カーポートに設置した太陽光発電システムの電力をワイヤレスで給電する。

 今回の実証では出光興産の系列会社である丸高石油に、タジマモーターコーポレーションが開発する超小型EV「ジャイアン」を計4台貸与し、一般と法人を対象にカーシェアリングサービスを提供するというもの。

 EV車両を充電するカーポートの屋根には、出光興産の子会社であるソーラーフロンティア製の軽量CIS太陽電池を設置。この電力を活用して、再生可能エネルギーで走行するEVシェアリングサービスを提供する計画だ。

 利用する軽量CIS太陽電池は、パネルの表面材と基板を従来のものから変更し、出力や特性を維持しながら、重量を3分の1に軽量化している。割れにくく、曲がるという特性もあるという。さらにカーポートにはダイヘンが開発した非接触充電設備を利用し、軽量CIS太陽電池で発電された電気をワイヤレスで車両に充電する。

実証で利用するEVとカーポート 出典:出光興産

 自然災害が多い日本では、災害時にも安定的に電力供給ができる地域マイクログリッドの必要性が提唱されています。出光興産では本実証を通じて、地産地消型の分散電源を活用したMaaS事業の可能性を検証する狙いだ。

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