IHIが産業用の小型水素混焼ボイラーを開発。盤面の操作だけで水素混焼モードと都市ガス専焼モードを切替えて運転できるのが特徴となっている。
IHIとIHI汎用ボイラは2023年12月、都市ガス専焼モードと水素混焼モードを備えた産業用小型水素混焼ボイラーを開発したと発表した。2024年1月からトヨタ自動車九州宮田工場内で運用評価試験を開始し、同年度内の販売開始を目指すとしている。
開発したボイラーは、工場内で使用される蒸気を製造するボイラーで、自動車、食飲料品、製紙、石油化学で使用されている汎用の貫流ボイラーをベースとしている。水素燃料の供給変動性を補うために,盤面の操作だけで水素混焼モードと都市ガス専焼モードを切替えて運転できるのが特徴となっている。
水素の混焼時における水素燃料は体積比60%(熱量比30%)が上限。なお、都市ガス専焼時および水素と都市ガスの混焼時において課題となるNOx排出量については、都市ガス専焼時と同等に抑制できることを確認しているという。
今後、トヨタ自動車九州に発生蒸気量750kgの試験機を設置し、工場敷地で生成した水素を燃料として使用する運用評価試験を行う。実証の結果を開発にフィードバックし、水素混焼比率の拡大やさらなる低NOx化などに取り組み、2024年内の販売開始を目指す方針だ。
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