IHIは2024年3月10日、グループ会社であるIHI汎用ボイラが都市ガスと水素の混焼や切り替えが可能な小型貫流ボイラー「K-750CS」の販売を開始したと発表した。
IHIは2024年3月10日、グループ会社であるIHI汎用ボイラが都市ガスと水素の混焼や切り替えが可能な小型貫流ボイラー「K-750CS」の販売を開始したと発表した。
開発したのは工場内で使う蒸気を製造するボイラーで、これまで自動車、食飲料品、製紙、石油化学などさまざまな業界で使用されている同社製ボイラーをベースにしている。
大きな特徴は、燃料である都市ガスに対して水素を混焼できる点で、混焼率は熱量比で10%、20%、30%から選択できる。混焼率は制御盤面上から選択が可能で、都市ガス専焼モードも用意しているため、水素の調達計画に合わせた運転が可能だという。混焼率の変更やモードの切り替えは、機器の交換をせずに行える。水素を熱量比30%で混焼した場合の、CO2排出量の削減率は30%になるという。
この他、都市ガス置換機能と窒素置換機能の搭載に加え、逆火防止装置などを装着することで安全性を強化。独自の燃焼メカニズムを採用し都市ガス専焼時と比べて、水素混焼時に排出される窒素酸化物(NOx)を削減した。
IHI汎用ボイラでは今後、今回の新製品に加え、水素やアンモニアといった新たな燃料バリューチェーンに適応するボイラーのラインアップ拡充に取り組む方針だ。
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