「クリーン燃料証書」の創設 e-ガソリン/SAF/HVO/合成メタン・バイオガスを優先検討へ第21回「脱炭素燃料政策小委員会」(1/4 ページ)

車両や船舶、航空分野で使用される液体燃料の脱炭素化に向けて、バイオ燃料など次世代燃料の環境価値を明確にする「クリーン燃料証書」の創設が検討されている。「脱炭素燃料政策小委員会」の第21回会合では、その具体的な制度案が示された。

» 2026年04月24日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]

 カーボンニュートラルの実現に向けては、車両・船舶・航空等で使用される液体燃料や、産業・家庭で使用される気体燃料の脱炭素化が求められる。ただし、現時点これらのクリーン燃料(次世代燃料)の製造コストは高いため、その環境価値を適切に評価・移転できる仕組みが求められている。

図1.環境価値認証・移転制度の検討対象 出典:脱炭素燃料政策小委員会

 「環境価値認証・移転制度検討タスクフォース」では、次世代燃料の非化石原料という属性(MJ・kL単位)を燃料から切り離してその環境価値を主張する「ブックアンドクレーム」と「属性」の取り引きに基づく「クリーン燃料証書」の創設を目指す方向性が示されている。

 ただし燃料種により、需要家の環境価値ニーズや制度的課題等は異なる。このため、資源エネルギー庁では関係事業者等にヒアリング調査を行い、「脱炭素燃料政策小委員会」の第21回会合ではクリーン燃料証書のより具体的な制度案が示された。

「バイオエタノール・ETBE」の証書化に向けた検討

 バイオエタノールは、そのままガソリンへ混合して利用するほか、扱いやすいETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)化した上で混合利用されている。現時点でのサプライチェーンとしては、輸入または国内製造されたバイオエタノール・ETBEを国内の製油所等で混合し、ガソリンスタンドなどを経由して需要家に供給している。

 バイオエタノールは、第7次エネルギー基本計画において2030年度までのE10(エタノール10%混合ガソリン)の本格供給、2040年度からのE20導入開始を目指しており、沖縄本島では2028年度を目途とするE10の先行導入が予定されている。

図2.バイオエタノール・ETBEのサプライチェーン 出典:脱炭素燃料政策小委員会

 現時点、「揮発油等の品質の確保等に関する法律」(品確法)や道路運送車両法等により、E10相当/ETBE22(22%程度のETBE混合ガソリン)までは燃料規格が定められており、これに適合する燃料は揮発油税の軽減措置(特例)を受けることができるが、E20等は特例を受けることができないといった違いがある。バイオエタノール・ETBEの証書化にあたっては、このような課税の違いが課題となる。

 また、バイオエタノール・ETBEの環境価値を利用(報告制度等で主張)したいという事業者のニーズはあると考えられるものの、どのような主張方法が必要とされているか追加の調査が必要とされている。

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