バイオエタノールの導入拡大には、SSタンクの腐食対応や、サプライチェーン全体の水分混入対策等の設備改修や新たな設備投資が必要となるほか、その取り扱い方法に関する知識の普及も必要となる。
よって、供給インフラチームでは、海外の導入事例やガイドライン等を参考に、E10の取り扱い方法(2026年度)や、設備関係(2027年度)の国内ガイドラインを作成予定としている。
また海外調査の結果、諸外国ではE10の導入にあたり、大規模なインフラ更新ではなく、既存設備(地下貯蔵タンクや配管等)の素材適合性の確認や誤給油対策(ラベルの表示等)が主な対応であることが確認され、日本の現行法令のE10対応は十分であると整理された。他方、E20の導入はまだ一部の国に留まるため、国内供給目標を見据えた安全性の確認が今後必要となる。
供給インフラ(輸送/SS関連)に係る最新のアクションプランは図6の通りである。
現在、エネルギー供給構造高度化法に基づくバイオエタノールの年間利用目標量は原油換算50万kL(バイオETBE 194万kL)であり、これはガソリン消費量の2%弱に相当する規模である。輸送用燃料として利用されているバイオエタノール(ETBE用原料)は、トウモロコシやサトウキビを原料として米国やブラジルから輸入した製品である。
今後、世界的なバイオエタノールの需要(生産国自国内での消費を含む)増加に伴い、価格上昇や安定調達のリスク増加も想定されるため、バイオエタノールの国産化を進めることは重要である。
現在国内では主に製紙会社を中心に、木質・パルプを原料とするバイオエタノールの製造計画が進展しており、2030年頃に合計十数万kL程度の生産量が見込まれる。
ただし現時点、国産バイオエタノールは輸入品よりも高額であるため、その導入促進策として、エネルギー供給構造高度化法の拡充により、国産バイオエタノールの一定量調達義務化や倍数カウント設定によるインセンティブ付与等が事業者から要望されている。
以上より、今回策定されたアクションプラン(2026年6月更新)は図8の通りである。
また、次世代燃料の導入拡大策を検討するにあたり、2050年カーボンニュートラルを見据えた液体燃料の需要と供給の全体像を定量的に把握することは重要である。
このため資源エネルギー庁では、ガソリン・軽油・ジェット燃料油などの油種別、陸運・海運・航空などの用途別に需要量を算出するとともに、次世代燃料(バイオ燃料、合成燃料等)の供給ポテンシャルの試算を行うこととした。2050年に向けては様々な道筋が想定され、不確実性も高いため、複数のケースで試算・感度分析を行う予定としている。
その上で、将来の試算と足元の状況も踏まえながら、脱炭素燃料政策小委員会等において、支援措置や導入目標の設定、制度・規制的措置の在り方について議論を進めていく予定としている。
2030年代に全新車をバイオ燃料対応に バイオエタノール導入拡大案の詳細
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