最後に、到着した機体から運び出されたコンテナ内の荷物が持ち主まで届けられる過程を追っていこう。こちらは出発時と比べると、安全検査や仕分けといった作業がない分、かなりシンプルだ。
まず、機体から降ろされたコンテナは「到着ソーティングエリア」という作業場所まで運搬される。羽田空港に到着するJAL国内便の場合、この到着ソーティングエリアは、手荷物受け取り所と壁1枚を隔てて隣接している。そう、手荷物を載せたベルトコンベアがぐるぐる回っているあの場所だ。
海外の空港では、滑り台のようなスロープから手荷物がベルトコンベアに「ドン!」と滑り落ちてくる仕組みもあり、見ていてちょっとハラハラすることもある。羽田空港のJAL国内便ではすべてが手作業。しかも、乗客が少しでも荷物を受け取りやすいようにと、スーツケースの取っ手を外側に向けて置くと心配りがにくい。
JALの担当者に聞いたところでは、手荷物の取り違いが意外に多いそうだ。ありがちなデザインのスーツケースでは、決して珍しいことではないらしい。一目で自分のものだと識別できるような目印(名札など)を付けた上で、出発地で渡された引換証の番号と荷物のタグの番号を必ず照合してほしい。
ところで「取り間違えにご注意ください」という但し書きの紙を貼り付けたダミーのスーツケースが荷物と一緒に流れてくるのを見たことあるだろうか? 何とこれを自分の荷物と間違えて持って帰ってしまった猛者もいたとか。取り間違いに気付いたときには、さぞやバツが悪かったに違いない……。
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