2007年を振り返るBiz.IDセブン──樋口健夫

2007年に実際に活用できた、Webサービスやデジタルグッズ、書籍、そして仕事術を振り返ってもらう年末年始企画。今回は連載「笑うアイデア、動かす発想」でお馴染みの樋口健夫さんに振り返ってもらいます。

» 2007年12月31日 23時59分 公開
[樋口健夫,ITmedia]

2007年、お金を払った、または払ってもいい、と思ったWebサービスは?

 三三が開始した名刺データベースシステム「Link Knowledge」です。これはもう私の仕事の中に完全に組み込まれてしまいました。持ち帰った名刺を、すぐに読み取らせれば、自動的に入力センターに送られ、オペレーターの人手による完璧なデータベースができあがるのです。大変便利。

2007年、お金を払ったグッズについて教えてください。

 PHILIPSのマイク「SpeechMike Exec Classic」と、ニュアンスコミュニケーションズの音声認識ソフト「Dragon Naturally Speaking 2005 Professional」です。筆者が愛用するタブレットPC「FMV-BIBLO LOOX P70R」と組み合わせて、音声と手書きの両方を使った「ハイブリッド入力」を編み出し、筆者が苦しんでいたヒジ痛や薬指の腱鞘炎も治すことができました。

2007年に読んだ本で、お勧めしたいものを教えてください

 まず挙げたいのは『信長は本当に天才だったのか』。戦国時代に天下布武をとなえ、天下統一まであと一歩まで迫った信長。鉄砲の導入に見るような先見性などでまさに天才的武将とされています。

 本書の前半では、桶狭間、長篠など信長の主要な戦いについて分析し、戦い方に関しては「非天才」であったことは、納得できるところも多かったと思います。しかし、後半(本能寺の変まで)、歴戦を経て強大になっていく信長については、天才ではないかもしれないが、やはりすごい人物だったのではと感じながら、夢中になって読み切りました。

 次は『ビジネス法則の落とし穴』。こちらはうまくビジネスの法則がまとめられていて、大いに参考になりました。ビジネスの話題として知っておくと良いと思います。

2007年に実行した“仕事術”で、うまくいったものは?

 何といっても“新幹線の中を書斎”としたことです。私はこの半年間毎週、大学で教えるために東京と大阪を往復してきました。毎週約6時間を新幹線で過ごすことになるので、できるだけ仕事の時間にしたかったのです。

 一番時間を節約したかったのは切符売場に並ぶ時間。そのために利用し始めたのが、JR東海とJR西日本の会員制予約サービス「エクスプレス予約」。切符売場に並ぶことなく空いている列車を探し、座席の指定が可能です。ポイントがたまればグリーン車にアップグレードもできるのも魅力でした。2008年にはICカードも導入される予定で、切符の現物をもたなくてもよくなるとのこと。

 エクスプレス予約によって、新幹線に乗る準備の手間が大幅に削減できた。そのため、乗った直後からアイデアマラソンの発想を記入したり、コラムを書いたりといった仕事に没入できる。本来2時間半ほどかかる東京−新大阪間が1時間半程度に感じるほどです。

写真は樋口氏の自宅だが、新幹線の中でも同じように折りたたみ式の机を使うとのこと

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