習慣に必要なエネルギー「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック 基礎編

ビジネスパーソンをはじめとする人々に多くの影響を与えた、スティーブン・コヴィーのベストセラー『7つの習慣』。この7つの習慣を確実に理解し、自分の生活やビジネスに取り入れるために編集された『「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック』から抜粋した5編をお届けします。

» 2009年05月25日 12時00分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック with DVD Vol.1 基礎編:インサイド・アウトのパラダイム

 実りある人生を送っている人々には共通する習慣があった――1996年に発売されて以来、ビジネスパーソンをはじめとする世界中の人々に多くの影響を与えたスティーブン・コヴィーのベストセラー『7つの習慣』。この7つの習慣を確実に理解し、自分の生活やビジネスに取り入れるために編集された『「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック』から抜粋した5編をお届けします。


 習慣化するということは簡単なことではありません。その難しさはどこにあるのかといえば、最初の段階です。コヴィー博士のアポロ11号を例にとった説明を紹介します。


 おそらくあなたもアポロ11号の月探査のニュース映像を見たことがあるだろう。当時を覚えていなくても、ビデオか映画で見たことがあるのではないだろうか。当時は皆があの映像に釘付けになった。人が月の上を歩いているなんて、信じられないくらいだった。

 この宇宙への旅で、一番力とエネルギーが注ぎ込まれたのはどこだと思うだろうか? 月までの25万マイルを行くこと? 地球に戻ること? 月の軌道を回ること? 月探査船と指令船を切り離し、再びドッキングさせること? 月から離陸すること?

 いや、そのどれでもない。全部を合わせたものですらない。答えは、地球から離陸することである。数日間かけて50万マイルを往復する旅に使われた以上のエネルギーが、地上からの離陸にかかる最初の数分間――旅の最初の数マイル――に費やされた。

 この最初の数マイルの引力は強力だった。地球の軌道上に出るためには、引力と大気の空気抵抗を上回る推進力が必要だったのだ。だが、いったん宇宙空間に飛び出すと、何をするにもほとんど力はいらなくなる。月面探査をするために月探査船を母船から切り離すのにどれほどの力が必要だったか? 宇宙飛行士の1人はこう答えた。「赤子の息ほどもかかりませんでした」

 古い習慣を抜け出して新しい習慣を築くのにどれほどの力が必要か、この月探査は比喩として多くを教えてくれる。地球の引力は深く根づいた習慣、つまり遺伝や環境、両親、その他の影響力ある人物によってプログラムされた性向に例えられる。地球の大気の抵抗は、私たちを包む、より広い社会的、組織的な文化に例えられる。この2つの力は強く、その力の影響から脱するにはその両方の力よりも強い内的な意志を持たなくてはならない。

 だがいったん重力圏を脱することができれば、驚くほど自由になれる。上昇中、飛行士たちにはほとんど何の自由も力もない。彼らにできるのは、決められたプログラムをこなしていくことだけである。それでも地球の大気圏と引力を脱するが早いか、宇宙飛行士たちは信じられないような自由を味わえる。実にたくさんの選択肢や可能性がある。

 あなたも「自分のボイス(※)を発見し、それぞれのボイスを発見するよう人を奮起させていく」道へと踏み出し、そこから逸れないようにすれば、この新しい習慣の力は増大していく。そうすれば、とてつもない難題と複雑さとチャンスに満ちている今日の世界で、成長し、変わっていくことができるだろう。

※個人の使命および魂の規範として、その人の行動を高い次元で導く内なる声、それをコヴィー博士は特に「ボイス」と呼んでいます。希望と知性に満ち、本質的に力があり、共通の利益に寄与する無限の可能性を秘めた内面の声、それがボイスです。

 「基本原則」を習慣にできれば、こんなに頼もしい味方はありません。無意識のうちに正しい選択を行い、求める結果を得られるようになるでしょう。どんなにエネルギーが必要でも、一度身につけたら驚くほど自由になれるはず。そうすれば、どんな困難にも立ち向かうことができるのです。

勝つチームを作る「トラスト・リーダーシップ」セミナー開催のお知らせ

 フランクリン・コヴィー・ジャパンは8月20日、管理職向けセミナー「トラスト・リーダーシップ」を開催します。

 100年に1度の不況と言われる昨今、多くの企業がリストラや残業の削減を行う中で、企業と社員、上司と部下という関係における“信頼”が低下しています。本セミナーでは、フランクリン・コヴィー・ジャパンの佐藤亙(さとう・わたる)取締役副社長が、リーダーとして結果を出すために必要なチームメンバーとの信頼について、その基本原則と信頼構築のための具体的な手法をお伝えします。

 ゲスト講師にはスポーツジャーナリストの二宮清純(にのみや・せいじゅん)氏を迎え、スポーツ界においてチームメンバーとの信頼によりチームを勝利に導いた事例をご紹介しながら、スポーツとビジネスに共通する“信頼”を考えます。

開催概要
開催日程 8月20日(木)9時〜17時
対象者 管理職、プロジェクトリーダー、成果を望むビジネスパーソン
会場 椿山荘(東京都文京区関口2-10-8)
受講料 2万9400円〜4万2000円(昼食付き)※参加人数、研修導入状況により異なります
定員 300名
申し込み方法 WebサイトまたはFAX 03-3264-7407 にて
支払方法 銀行振込
問い合わせ先 TEL 03-3264-7417 フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 セールス・プランニング・チーム(月〜金 9時〜17時)

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