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» 2010年08月25日 14時20分 UPDATE

電子書籍「自炊」完全マニュアル:iPadで自炊データを快適に読むためのテクニック(困ったこと解決編) (1/4)

本を裁断してスキャナで取り込んでデジタルデータ化する、いわゆる「自炊」。今回はデバイス別のTips紹介第2弾として、iPadのTipsをお届けする。「回転処理したはずなのに表示は元のまま」「トリミングが反映されない」などとお困りの人、必見!

[山口真弘,Business Media 誠]

 iPadで自炊データを楽しむ際の注意点やTipsを紹介する短期連載。後編となる今回は、iPadで自炊データを扱う際に起こりがちな問題とその解決策、またそれ以外の細かいTipsを見ていくことにしたい。

st_ipad11.jpg

「回転処理したのに取り込んだ向きで表示してしまう」問題

 前回述べたように、自炊データのファイルサイズが大きすぎると、読書ビュワーアプリによってはうまく開けなかったり、ページをめくっているうちに強制終了するといった問題が発生する。もっともこれらの問題は現時点ではどのアプリもおおむね解消されており、数百Mバイトを超える巨大なデータでもない限り、安定して読めるようになっているようだ。

 ではこれ以外に、自炊データ側のクセによって引き起こされる問題にはどのようなものがあるだろうか。筆者がこれまで経験した中では、おもに2つの問題がある。

 まず1つは、PDFの回転にまつわる問題だ。一部の読書ビュワーアプリでは、Acrobat側で向きを回転したPDFを正しく認識せず、取り込んだままの向きで表示してしまう場合がある。具体的に言うと、奇数ページは左に90度、偶数ページは右に90度回転した状態で表示するのだ。

 筆者の経験で言うと、前述の読書ビュワーアプリ(の2010年7月時点のバージョン。以下同様)のうち、「CloudReaders」「Bookman」においてはこの問題が多発する。どうしてもこれらのアプリを利用するならば、スキャンの時点で回転の必要がない向きで取り込んでやる必要がある。読書ビュワーアプリを先に選んだほうがいいと前章で述べたのはそのためだ。

 もし、すでに大量の自炊データをストックしていて、再度取り込もうにも原本を破棄してしまっている場合、2つの対処法が考えられる。1つは読書ビュワーアプリ自体を別のものに取り替えてしまうこと。もう1つの方法は、PDFに含まれる画像をいったんエクスポートし、向きを補正した状態で再度PDFを生成することだ。

 Adobe Acrobatには「書き出し」という機能があり、PDFデータ内にある画像を個別のファイルとしてエクスポートすることができる。この機能を使っていったん全画像をフォルダに出力し、向きを回転させたのち、再度PDFを生成するわけだ。これなら向きの修正情報を正しく解釈しないアプリでも、問題なく閲覧できるようになる。

 ちなみにAcrobatを持っていないようであれば(ScanSnap S1500を持っていればまず有り得ない話だが)、PDFをJPG化できる「ZAMZAR」などのWebサービスや、同じ機能を持ったフリーソフトを使ってPDFを画像化する方法もある。ただし膨大な時間がかかる場合があるので、あらかじめそのつもりでいたほうがよい。

st_ipad12.jpg Acrobatの「書き出し」から画像→JPEGを選択
st_ipad13.jpgst_ipad14.jpg 解像度などを選択してOKを押すと処理がスタート。200ページあれば200枚のJPG画像を生成する。右は書き出したJPG画像。読書ビュワーアプリ上で向きを正しく表示しないページは、書き出してみると取り込み時の向きがそのままである場合がある。この例では2枚目と3枚目が該当する

st_ipad15.jpg 「Windows 画像とFAXビューア」などで正しい向きに回転させたのち、画像を全選択して再びAcrobatでPDFに変換。これでおかしな表示はなくなるはずだ
st_ipad16.jpg 再生成したPDFファイルから、念のためにもう一度JPG画像を書き出したもの。さきほど問題があった2枚目と3枚目の画像も、正しい向きで認識している
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