プレゼン資料のアイデアラフを「下描き」として使う：ScanSnap仕事便利帳

手描きしたラフをScanSnapで取り込み、画面に表示しながら資料を作成すると、より正確にレイアウトを再現できる。

[山口真弘，Business Media 誠]

集中連載『ScanSnap仕事便利帳』について

　本連載は2012年12月発売の『ScanSnap仕事便利帳―1台を使い尽くす180の活用法』（山口真弘著、ソフトバンク クリエイティブ刊）から一部抜粋しています。

　今、私たちの身のまわりには、ノートやメモ、チラシ、カタログなど、さまざまな「紙」があふれています。オフィスにいても、企画書や提案書、社内文書、名刺といった「紙」に囲まれて働く機会が多いことでしょう。

　これらは「紙」のまま置いておくことに意義がある場合もありますが、単に場所をとっているだけ、ということも少なくありません。そのため今、さまざまな書類をワンボタンでデジタルデータにできる「ドキュメントスキャナ」が熱い注目を集めています。

　その中でも高い人気を誇る製品が「ScanSnap」。本書では、このScanSnapを活用するコツやアイデアを180個を紹介しています。

「ScanSnap iX500」

手描きで作成したチャート図のラフ。PowerPoint上でこれの清書をしたい場合、まずScanSnapで取り込む。ファイル形式はJPGにしておく

　さっと紙に手で描いたプレゼン資料のラフ。それらをPCの横に置いて資料を作成するのもよいが、スキャナで取り込んで画面に表示し、その上に要素を配置していくことでレイアウトを正確に再現できる。

　ラフを描いているうちについつい細かいところまで描きすぎてしまい、転記が面倒になったときも、この方法を使えば特定のパーツをうっかり入れ忘れることもなくなる。

　この技はプレゼン資料の作成だけでなく、いろいろと応用できる。例えばWebサイト制作を、手描きの設計図から始める場合がそうだ。それを下描きとして取り込むことによって効率的に作業ができ、結果として作業時間の短縮につながる。

　他にもテンプレートが失われてしまった書類をスキャンして貼り付け、枠線をなぞっていくことでテンプレートを再作成する用途にも使える。

PowerPointのスライドに貼り付け、最背面に移動する。見づらい場合は明るさとコントラストを調整すると見やすくなる。なお、ラフをなぞるようにして上にオブジェクトを置いていくことで、正確にレイアウトを再現できる。最後にラフのJPG画像を削除したら完成だ

『ScanSnap仕事便利帳―1台を使い尽くす180の活用法』の目次（一部）

• 情報整理
  • 捨てる？　捨てない？　迷ったら全部スキャンして紙は処分する
  • 資料の全文検索を可能にすれば思わぬ「発見」があるかも!?
  • 資料は「デジタル」で統一し探しやすく、全体を俯瞰しやすく　ほか
• 会議効率化
  • プレゼン資料のアイデアラフを資料の「下描き」として使う
  • プレゼン資料に書き込んだ小ネタやト書きは保管して次回の参考に
  • 社内LANにつなげない外出先には資料を手元の端末にコピーして持参　ほか
• 人脈作り
  • 名刺はスキャンしてこそ価値UP！　データ化した名刺はこう管理すべし
  • もらった名刺は当日中にスキャン！　ファイル名で名刺交換日が分かる
  • 雑談で出てきた相手の趣味などは名刺画像とともに書き留めて保管　ほか
• スキルアップ
  • 資格試験の問題集をデータ化し隙間時間を使ってマスター
  • 検定試験の問題用紙は復習のためにもスキャンして保存
  • 用語集や専門書をデータ化すれば紙のまま使うより検索性アップ　ほか
• まだある！ 便利技
  • 「継続読み取り」オンで大量の原稿をひとつのPDFにする技
  • 硬めの紙もスッと通る！　なるべく曲げずにスキャンする技
  • キャリアシート非対応の機種でA3の原稿をスキャンする技　ほか

著者紹介：山口真弘（やまぐち・まさひろ）

　テクニカルライター。PC周辺機器メーカー2社、ユーザビリティコンサルタントを経てライターとして独立。PC周辺機器や電子書籍、電子辞書、Webサービスについてのハウツー記事をImpress Watch、ITmedia、CNET JapanなどのWebサイトに執筆。

著書に『「自炊」のすすめ 電子書籍「自炊」完全マニュアル』（インプレスジャパン）、『3分LifeHacking』（ソフトバンク クリエイティブ）などがある。