残業時間が長い会社は株価が上がる?

» 2016年07月26日 17時38分 公開
[ITmedia]

 就職・転職口コミサイトのVorkers(ヴォーカーズ)は7月26日、「残業時間と株価の相関関係」レポートを発表した。残業時間別、株価上昇率別に見た結果、「残業時間と株価の上昇率に相関関係がある」という結果になったのだという。

残業時間別のグラフ
株価上昇率別のグラフ

 残業時間別に見ると、月間残業時間が20時間未満の企業が10%程度株価を下げている一方、60時間以上の企業は10%程度株価を上げている。また、株価上昇別に見ても、株価が上がっている企業は平均残業時間が多い傾向が見られている。

 Vorkersはこの結果について「『頑張って残業した結果業績が良くなり、株価が上昇した』のか、『業績好調で株価が上昇する中で仕事が多くなり、残業が増えた』のか、因果関係を判断することはできないが、残業と株価がお互いに影響し合う関係にあることが分かった」とまとめた上で、「どのように生産性を高めていくかが今後の課題となる」としている。

 一方で、残業時間が短くとも(月間30時間以下)株価が上昇している企業のランキングも発表した。1位は日本調剤(平均月間残業時間21.5時間、株価上昇率450%)。2位はオリエンタルランド(18.1時間、293.12%)、3位は良品計画(22.3時間、268.59%)――と続く。これらの企業の社員口コミからは、残業を減らす取り組みや休暇制度などの充実の傾向が見られるのだという。

 調査対象は、Vorkersに口コミが投稿してある上場企業2341社。2007年12月末と16年6月末の株価終値から「株価上昇率」を計算し、同サービスに投稿されている「平均残業時間(月間)」との関係を導いた。

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