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» 2006年03月06日 13時29分 UPDATE

7分で分かる2月のブログ界 (1/2)

ブログの多様化による拡充、そしてサービスをスパムから守るための対策として、2月にも多くのニュースが飛び交った。確かなことは、成熟期を迎えるブログメディアが「多くから注目されている」ということだ。

[森川拓男,ITmedia]

 2月のブログ界は、「つながり」をキーワードにしたものが目立った。また、「見られる」ことに関してもサービス開始が相次いでおり、新たなステージが始まったことを感じさせてくれる。同時に、国の施策としてブログに対する動きもあった。2月の動向を振り返ってみよう。

つながりが一つのキーワードに

 ブログは、コメントやトラックバックの機能によって、従来よりも情報伝達力が飛躍的に向上し、書き手となるブロガーと読者、そしてブロガー同士のつながりも生まれる。しかし、標準規格によってつながることが必ずしもメリットだけではないことが、ブログサービス各社が頭を抱えている原因の一つだ。それは、機械ではない人間同士であるがゆえに、トラブルの発生は防ぎきれるものでない。例えば、大きな問題となっているスパムの迷惑行為もそうだ。しかし、スパムの多くは機械的に行われているため、そこにはつながりから派生するトラブルは少ないだろう。苦情の矛先をどこに向ければ効果的かが分かりづらいからだ。

 悪意のある――いや、無意識可の場合もあるが――誹謗中傷などの荒らし行為は、明らかにつながりが悪い方向に向かった結果、発生するものといえる。

 例えば、コムズネットワークが提供するポッドキャスティングに対応した無料ブログサービス「らじろぐ」が2月7日に行ったニュースを挙げてみよう。標準機能として搭載しているチャット機能の一時停止措置は、正にユーザーの起こす迷惑行為からのものだった(関連記事)

 ネットラジオというものは、DJとリスナーという立場で、ネットワークを通して時間を共有できるもの。ラジオ放送を行えるポッドキャスティングがブログツールと組み合わさることで、それまで掲示板などを用意しなければできなかったリスナーとのやり取りが、ブログのコメントなどを通じて実現される。このことは、利用を促進しているに違いない。しかし、マナーの悪いユーザーが巻き起こす迷惑行為が加速する心配は、コミュニティー運用の難しさでもある。よりリアルタイムにやり取り可能なチャット機能を一時停止と追いやったのは、それだけ問題が大きくなったことを意味するものだった。

 なお、今回の原因となったチャット機能は、2月26日にセキュリティ機能を大幅に向上して再開と報じられている(関連記事)。この対策では、問題を起こしたユーザーをキックして弾くことが追加された。

 もちろん、冒頭で挙げたように、つながることは悪いことばかりではない。

 サイバーエージェントのブログサービス「アメーバブログ」は2月23日、スクラップブックのみに投稿できる機能を追加した(関連記事)。共通の話題の記事をアップするスクラップブックが活用できるようになったことで、ブログだけの掲載に限らず、スクラップブックのみのケース、または両方に投稿したりと、その利用範囲が拡大しているのだ。

 その「つながり」の行き着く先は、現在のところSNSだと言えるかもしれない。

 これは来月のコラムで改めて伝えるが、NECの「BIGLOBE」は2月23日、ブログサービス「ウェブリブログ」の強化を3月1日に実施した。ここでは新たにSNS機能を提供するとを発表している(関連記事)。これまで、SNSにブログの付加機能というパターンはあったが、このようなケースは希だ。SNSがそれだけ普及してきたといえるだろう。

 また2月23日には、ウェブリシリーズのポータル画面上部にナビゲーションタブが設置されている。「ウェブリブログ」「サークル」「ウエブリリーダー」「ウェブリアルバム」「ウェブリシール」「ウェブリメッセンジャー」といったウェブリシリーズのページ間をスムーズに移動できるようデザイン変更が実施されたのだ。

 一方、ウェブリシリーズのナビゲーション統一と似たニュースとしては、サイバーエージェントの「Ameba マイページ」が2月15日に実現させたものが注目だ(関連記事)。この変更では、アメーバブログを始めとしたアメーバブランドのサービスを、1つのIDで縦断利用可能としている。

 そして、2月には新たなブログ・SNSサービスも数多くスタートした。

 車や鉄道・ペットなど趣味の雑誌で知られるネコ・パブリッシングは2月1日、無料ブログサービス「趣味ログ」を開始した(関連記事)。あらゆるジャンルの「趣味人」「オタク」「マニア」「コレクター」のブログが一堂に会するサービスという狙いだ。

 一方、ホームページリニューアルセンターは2月7日、ロハスに共感する人たちの交流の場として「ロハスSNS」をオープンさせた(関連記事)。ロハス(LOHAS)とは、「Lifestyles of Health and Sustainability」(健康で環境にやさしいライフスタイル)を意味し、元はアメリカで生まれた概念。最近は日本でもブームになってきているものだ(関連記事)

 このほか、SNSサービスの統合も行われている。

 NTTマーケティングアクトが運営するビジネス特化型SNS「キャらリア」は2月20日、Life Onが運営するビジネス&ライフスタイル充実型コミュニティ「トモモト」と統合することで合意に達したと発表、同日より統合を開始して会員移行は3月10日まで実施されるという(関連記事)。「トモモト」から「キャらリア」への会員移行終了後、「トモモト」サイトは閉鎖することになる。

 競合するサービスが出現する中、いかにユーザーを囲い込むのか、サービス提供側も決断を迫られていると言ってよいだろう。

古い投稿記事にスパムが

 コメントスパム・トランクバックスパムは相変わらず減る気配を見せないが、最近目立ってきた特徴がある。

 これまで、スパムは新着記事を狙ったものが普通だった。しかし、最近の傾向としては、かなり古い投稿記事も狙われる対象となってきた。もちろん、ブームに乗った個々のブログがそろそろ蓄積記事数も増えてきたころ? という見方もあるが、それだけではないようだ。さらに、一時期は減少していたように見えた、海外からのURLを列挙するコメント・トラックバックスパムが増えてきたことも挙げられる。

 これらに対応するべく、各ブログサービスは2月もスパム防止対策に追われている。

 ドリコムが運営するブログサービス「ドリコムブログ」は2月17日、迷惑なコメントスパム・トラックバックスパムに対応するために開発した新機能「スパムフィルター機能」「禁止キーワード指定」「連続投稿禁止」「古い記事ではコメント・トラックバック禁止」といった機能を追加した(関連記事)

 また、paperboy&co.が提供するブログポータル「JUGEM」では「スパム対策強化週間」を開始して、2月14日までに、「リマインダー機能の強化」「トラックバック一定時間受付拒否機能」「コメント、トラックバックの承認機能」「スパムブロッカー」の4機能を相次いでリリースさせている(関連記事)

 2月6日にはNTTレゾナントのブログサービス「gooブログ」が、「コメントスパムの自動認証機能」と「コメントの一括拒否機能」を追加した(関連記事)

 同じく2月6日、「FC2ブログ」は受信するトラックバックにブログURLが含まれていない場合、受信制限を行う機能を追加した(関連記事)

 さらに企業向けのサービスでも、スパム対策のための新たなサービスが始まっている。

 コンテンツ企画や製作を行うライトアップは2月14日、ポータルサイト型のブログシステム「@BLOGセキュリティパック」をリリースした(関連記事)。このサービスは、オンラインコミュニティーで知られるガーラが提供する掲示板フィルタリングサービス「サイバーコップス」を導入したもの。スパム対策の機能は、「禁止ワード、誹謗中傷コメントの通知・削除」と「国内・海外からのトラックバックスパムの削除」となっている。

自分のブログはどのように見られているのか?

 さまざまなブログを巡回していると、「ブログランキングに参加しているのでクリックしてね」というボタンとリンクを目にすることが日増しに多くなってきたように感じる。これはランキングサイトに参加しているブログ投稿に含まれるものだが、その中には試しに参加している人もいるだろう。しかし、自らのモチベーションのためにも上位ランキングを狙う人も多いはずだ。

 そして、次のような解釈もできる。

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