マイクロソフトはデザイナーに受け入れられたのかWeekly Access Top10

マイクロソフトが「Microsoft Expression Studio」を発売して約2カ月が経つ。Adobeの寡占状態だったデザインアプリケーション市場に一石投じたわけだが、今後マイクロソフトが進むべき道とは……。

» 2007年09月15日 07時00分 公開
[伏見学,ITmedia]

 今週の第1位は、山田ウイルスの次は「谷口ウイルス」となった。この谷口ウイルスは、Winnyなどで共有されているゲームソフト「東方風神録」「涼宮ハルヒの超乱闘」などの海賊版に付いているという。トロイである同ウイルスに感染した場合、システムに「tani1.exe」というプログラムを作成し、レジストリ値を変更する。すると、Windowsをセーフモードで起動した時にも常に自動実行されるという。また、Windows Temporaryフォルダ内に「exe4A.tmp」「exe4B.tmp」などといった不正ファイルを生成する。しかし、コード内エラーによりこのプログラムの活動は失敗に終わるらしい。

 話が前後してしまったが、記者は2週間前にエンタープライズ編集部に入社したばかりの新米である。まだまだ未熟者ではあるが、皆さんに有益なニュースを提供すべく日々尽力したい。いつもこのWeekly Access Top10を担当している藤村能光記者もまだ入って数カ月。まずは藤村先輩に追いつけ追い越せの毎日だ。

 そんな中、今回ついに取材に出るチャンスを得た。9月12日から14日まで開催された「イノベーション・ジャパン 2007」における、マイクロソフトの講演会および記者発表会がそれである。

 私事だが、記者は前職、デザインやCGなどクリエイティブ系の月刊誌を発行する出版社に勤務していた。そうした背景から、マイクロソフトといえばWindows VistaなどのOSやSQL Serverのようなエンタープライズソフトウェアではなく「Microsoft Expression」シリーズの動向に注目している。

 ご存じのとおり、ここ長らく、デザインアプリケーション市場といえばAdobe Systems(Adobe)の寡占状態であった。さらに、2005年に同社がMacromediaを買収したことで、弱点であったWebツール分野を網羅し、その勢いは増すばかりである。また、この市場では、OSにWindowsよりもMacを好むデザイナーが多い。実際に、デザイン事務所だけでなく美芸術系大学や専門学校でも、Macを使うケースが圧倒的に多い。

 そうした状況下にも関わらず、マイクロソフトがこの分野に参入してきた意図や勝算を知りたいというのが、同製品に注目したきっかけである。

 Expressionの発売から数カ月、特に目立った話題を耳にしないが、果たしてデザイナーはどう受け止めているのか。これをかいま見ることができそうなイベントが、9月19日にマイクロソフトが主催する次世代Webの体験イベント「REMIX07 TOKYO」である。当日は、計26種類のプログラムが予定されており、Expressionのテクノロジーや活用事例なども紹介される。

 同社の戦略を理解する上では興味深いイベントになると見られる。こうしたイベントなどの紹介を通して、デザインアプリケーション市場についてのニュースを皆さまにお届けしていければと思う。

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