お昼に行われたアプリケーションに関するジェネラルセッションでも、多くの時間がこのAIAの事例に割かれた。
30万円を切る低価格で話題を呼んでいる「ナノ」を開発したインドの大手自動車メーカー、Tata Motorsは、ディーラー網からリアルタイムで需要を把握し、将来の需要を予測、サプライチェーンまで最適化するシステムをOracle AIAで実現したという。
プリビルドで複数のアプリケーションにまたがるビジネスプロセスを実現するAIAを活用し、「Sieble CRM Dealer Management」と「Demantra Demand Plannig」の連携させたもので、的確な需要予測で機会損失を回避したり、サプライチェーンの在庫を減らすことで収益率の改善に大いに貢献しているという。
フランスに本社を置く、世界最大の化粧品メーカーであるLorealもまた、Oracle AIAで顧客サービスの迅速な強化を図っている。
同社の傘下にある、化粧品やバス/トイレタリー製品の専門店、THE BODY SHOPは、店舗やオンラインショップといった複数の顧客接点の情報を一元管理し、顧客の購買履歴を把握、個々に最適な販売プロモーションをオファーするほか、友人のレイティングも参照できるようにし、売り上げにつなげているという。最近では、iPhone用のアプリケーションを配布しており、製品情報や美容アドバイスからポイント管理の機能まで提供している。
Oracleでアプリケーションの開発を統括するエド・アボ上級副社長は、「今やビジネスプロセスは会社の外にまで拡大され、価値の多くはそこに依存するようになっている。システムは社内外にわたってインテグレーションできるオープンなものでなければならない」と話した。
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