信用金庫の為替業務をアウトソーシング――NECが代行

NECが信用金庫向けに提供する為替業務代行サービスでは、為替業務のシステム投資や人件費を削減できる。制度の変更などにも柔軟に対応できるようになるという。

» 2008年09月25日 20時34分 公開
[ITmedia]

 NECは9月24日、信用金庫における為替に関する業務を専用のセンターで代行するサービス「為替集中業務BPOサービス」を、愛知信用金庫と尾西信用金庫が導入したと発表した。併せて業務を代行する「信金バックオフィスセンター」を設立した。

 同サービスでは、信用金庫の営業店と信金バックオフィスセンターをネットワークで結び、各営業所での振り込みや総合振り込み、給与振り込みといった人手作業を必要とする為替に関する事務処理を、同センターの専用オペレーターが行う。これらの事務処理にかかわる帳票類のイメージデータをセンターに送信する。センターではデータの補正と検証を2度行い、各信用金庫の発信端末に戻す。各信用金庫が事前に定めた条件を満たしたデータを、信用共同事務センターに自動発信する仕組みだ。信用金庫では、発信したデータの状況や精査をPCから照会できる。

 同サービスを利用することで、為替の業務に集中できるようになる。金融制度の変更といった外的な環境の変化にも対応できるとしている。各信用金庫は、為替に関する事務処理の工数の大半を占める補正と検証作業を自金庫で行う必要がなくなるため、システムの投資やメンテナンスの費用、人件費を削減できる。愛知信用金庫と尾西信用金庫では、為替事務に掛かるコストの約20〜30%の削減を見込んでいるという。

 事務処理を行う専用オペレーターは当初は10名程度で、オペレーターの教育は信用金庫の協力を得てNECが行う。NECは、今後3年間で約20の信用金庫への導入を目指すという。

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