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» 2009年04月30日 17時55分 UPDATE

Google、Facebook、Wikipediaなど:大手Webサイト、豚インフル情報を提供

パンデミックになれば、大企業および中小企業での欠勤率が40%を超える可能性がある。ITマネジャーは関連情報を把握し、社内に注意事項を周知徹底する方法に関する上層部の質問に答える義務がある。

[Nicholas Kolakowski,eWEEK]
eWEEK

 TwitterやGoogleなどの有名なWeb2.0サイトでの取り組みに続き、Facebookも豚インフルエンザの感染拡大を監視するアプリケーションを導入した。大きく報じられているこの新型ウイルスによってメキシコでは数十人が死亡し、感染が疑われる人は全世界で数百名に上る。

 Facebookでは、新型インフルエンザの影響(あるいはその話題)を監視する手段として「Lexicon」というツールを利用し、ユーザーのWall(掲示板)に出現する特定の単語やフレーズを追跡している。

 Facebookサイトのグラフは、先週末に豚インフルエンザに関する話題が急増したことを示しており、同サイト上の米国、カナダ、英国の地図には、会話の中で豚インフルエンザに関連した言葉を使ったユーザーの比率が示されている。意外なことではないかもしれないが、豚インフルエンザの感染が報告された米国の3つの地域(テキサス州、カリフォルニア州、ニューヨーク州)では、この話題がとりわけ活発だった。

 そのほかのサイトでも、この新型ウイルスを追跡するためにユーザーの集団活動を利用している。Google.orgが提供している「Google Flu Trends」サービスは、ユーザーの検索クエリを集約することによって米国での全般的な感染拡大傾向を追跡するというもの。Googleによると、同サービスは「従来のインフルエンザ監視システム」よりも2週間早い情報を提供するという。Google Flu Trendsは全般的な監視状況を示すものであり、感染被害がまだ少ないこともあり、米国での豚インフルエンザをめぐる検索活動は「低」レベルとなっている。

 Googleは4月29日、Google Flu Trendsのメキシコ専用バージョンを発表し、同国の各州での流行拡大の可能性を示す地図を提供した。メキシコ全体での豚インフルエンザに関する検索活動は「低」の段階だが、オアハカ州など一部の地域では検索活動が「中」レベルに達していることが示されている。

 Googleのソフトウェアエンジニアのジェレミー・ギンズバーグ氏とマット・モヘビ氏は、4月29日付のGoogle Blogの記事で「公衆衛生当局からの最近の問い合わせを受けて、われわれはメキシコでのGoogle検索活動に関するデータを用いて、豚インフルエンザの感染状況を把握するのに協力している。メキシコ用のExperimental Flu Trendsは、その名前が示すように試験的なものである。しかしこのシステムは、メキシコシティ(連邦区)とメキシコの幾つかの州でインフルエンザ関連の検索の増加を検出した」と述べている。

 しかし両氏によると、メキシコ用のシステムはオリジナルの米国版Google Flu Trendsよりもやや精度が低いという。

 「米国では、疾病予防管理センター(CDC)が管理する監視システムのデータを利用してわれわれの推測を検証することができた」とギンズバーグ氏とモヘビ氏は記している。「メキシコでは同様の方法でデータをまだ検証していないが、メキシコ(および全世界)のGoogleユーザーはインフルエンザに似た症状になったとき、インフルエンザ関連のトピックを検索するという状況が見受けられる」

 メキシコ版のGoogle Flu Trendsは、単なる恐怖感や好奇心から生成された「豚インフルエンザ」の検索クエリも考慮に入れており、インフルエンザの症状を経験したユーザーが入力した可能性が高いクエリからこれらを除外するようにしている。

 Google Mapsも新型ウイルスの拡大を監視する人々によって活用されているほか、Twitterのリアルタイムフィードでは、新型インフルエンザとその影響についてコメントする人が急増している。WikipediaやCDCのWebページでも頻繁に情報が更新されており、予防と治療に関する情報も掲載されている。

 専門家の間では、Twitterなどのソーシャルネットワーキングツールが最新情報を人々に伝えるのに役立っているのか、それともパニックを助長するリアルタイム会議室を提供することで事態を深刻化させているだけなのかという議論も起きている。

 学術的には「豚インフルエンザH1N1」と呼ばれるこの新型ウイルスは、発熱、筋肉痛、頭痛、頭痛、咳、下痢、嘔吐(おうと)などの症状を伴う。通常タイプのインフルエンザでも年間25万〜50万人の死者が出ているが、豚インフルエンザが特に注目を集めているのは、こういった季節的ウイルスとは異なり、幼児や高齢者よりも健康な成人の犠牲者が多いからである。

 豚インフルエンザが今後、全世界で大きな被害を引き起こすのかという疑問はまだ残されているが、調査会社Gartnerの推定によると、実際にパンデミック(世界的大流行)になれば、大企業および中小企業での欠勤率が40%を超える可能性がある。

 Gartnerの調査担当副社長、ロバータ・ウィッティ氏は「ITマネジャーは経営幹部や業務マネジャーといった上層の意思決定者に会い、このパンデミックに備える重要性を社内に周知徹底する方法に関する質問に答える義務がある」と述べている。

 「ITマネジャーはさらに、在宅を中心とした持続的な勤務環境を実現するのに必要なキャパシティーのプランニング、テスト、追加といった作業にも着手すべきだ」(同氏)

原文へのリンク

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