三井住友ファイナンス&リースの基幹業務システムが完全統合を果たした。投資額は約6億円、システム開発のトータル工数は約3000人月という巨大プロジェクトはそのストレージ統合もシビアな要件を突きつけられていた。
三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は、基幹業務システムの統合に伴い、EMCジャパンのハイエンドストレージ「EMC Symmetrix DMX-4」を導入したことを明らかにした。
三井住友ファイナンス&リースは、三井住友フィナンシャルグループ(旧三井住友銀リース)と住友商事グループのリース事業(旧住商リース)を統合する形で2007年10月に誕生した企業。合併直後から基幹業務システム統合プロジェクトが開始されており、2009年4月には予定どおり基幹業務システムの完全統合が完了している。
基幹業務システムにはリース事業の基幹業務である顧客、契約、物件の管理システムのほか、見積もり、契約、検収、自己査定など諸業務の管理システム、情報系システムが含まれ、システム開発を除いた投資額は約6億円、システム開発のトータル工数は約3000人月という大規模プロジェクトとなった。
ストレージ統合もこの一環で行われたもの。情報システム部の設定した具体的な要件としては、コスト削減だけでなく、従来の2倍のデータを夜間処理できる性能が求められていた。
そこで用いられたのがEMCジャパンのハイエンドストレージ「EMC Symmetrix DMX-4」。一世代前の「Symmetrix DMX-2」が旧三井住友銀リースで安定稼働していた実績と、全件アクセスでの高度な並列処理を実現するデータレイアウトの提案をはじめとするEMCのコンサルティングサービスが高く評価されてのことだ。
ストレージ統合は、80テラバイトの容量を持つSymmetrix DMX-4がSANで基幹業務システムに接続される形で行われ、現状では約20テラバイトの業務データが格納されている。データボリュームはシステム統合前の2倍だが、夜間処理の時間は従来水準を維持できたという。
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