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成功例は3割:仮想化はディザスタリカバリの特効薬にはならず――米調査

IT幹部の4分の3は仮想化技術はDRプランで重要な役割を果たし得るが、それだけでは完全なDR戦略を実現できないと考えていることが明らかになった。


eWEEK

 米市場調査会社Harris Interactiveが6月25日に公表した「State of Disaster Recovery」(ディザスタリカバリの現状)と題された報告書によると、調査に回答したIT幹部の4分の3は、仮想化技術は企業のディザスタリカバリ(DR)プランで重要な役割を果たし得るが、それだけでは完全なDR戦略を実現できないと考えている。

 IT意思決定者の多くは、仮想化技術を本番環境に導入済みだとしているが、同技術をDR対策にまだ活用していないという回答が大半を占めた。

 仮想化を利用した本格的なDRシステムとは、システムとそのすべてのデータの複製を企業のメインデータセンターから離れた場所に保管する方法を指す。メインデータセンターがダウンした場合、バックアップサイトに複製された仮想マシンが処理をスムーズに引き継ぐことにより日常業務に中断が生じないようにする。

 しかし多くの企業では、バックアップデータセンターを別の場所に配備するという方法による完全なデータリカバリシステムを実現することができず、同じ建物内にある別のストレージアレイやサーバへのフェイルオーバーに頼っているのが現状だ。

 米SunGard Availability Servicesで技術責任者を務めるドン・ノーベック氏は「仮想化されたIT環境の多くが抱えているアキレスけんは、障害発生時のフェイルオーバー処理が1つのデータセンターに依存していることだ」と指摘する。「オフサイトのデータセンターが存在しないリカバリ戦略では、リカバリを実現できない可能性がある」

 調査の回答者の74%は「仮想化は重要な役割を果たし得るが、DRプランの要件を満たす包括的なソリューションにはならない」と答えた。また、回答者の4分の1は「DRプランに仮想化技術を含めるつもりはない」としている。

DRでの仮想化利用の成功例はわずか

 回答者の60%が「予期せぬシステム停止に備えたリカバリツールとして仮想化技術を導入済み」と答えたのに対し、「仮想化がリカバリに役立った」という回答は29%にすぎなかった。「仮想化をDRで利用したが、満足のいく結果が得られなかった」という回答も8%あった。

 また、29%のIT意思決定者は「仮想化技術を導入したが、DRのツールとしてまだ利用したことがない」と答えた。

 調査報告書によると、IT意思決定者の半数は「今後2年の間に、予期せぬシステム停止への対策やDRの手段として仮想化を検討するつもりだ」と回答した。また約4分の1のIT幹部は「クラウドコンピューティングやグリッドネットワーキングを潜在的な選択肢として検討する」としている。

 この調査は、米国内の企業を対象として今年3月にオンラインで実施されたもので、有効回答者数は497人(うちビジネス部門の回答者は277人でIT部門は220人)。

 調査を委託したSunGard Availability Servicesは、DRサービス、マネージドITサービス、情報可用性コンサルティングサービス、事業継続管理ソフトウェアなどを手掛ける企業で、北米と欧州に1万社以上の顧客を抱える。

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