Google、YouTubeの「5つの俗説」に反論

「YouTubeのビデオは画質が荒い」「トラフィックが増えるとYouTubeの収益が圧迫される」「広告主はYouTubeを敬遠している」といった俗説に、Googleが異を唱えている。

» 2009年07月22日 15時33分 公開
[ITmedia]

 YouTubeのビデオはアマチュアが作った画質の悪いものばかり――YouTubeにまつわるこのような俗説にGoogleが反論した。

 同社はYouTubeのパートナー・広告主向けブログで、YouTubeの質や収益性などに関してよく見られる5つの俗説を取り上げて、1つ1つ反論している。

 1つ目の俗説は「YouTubeはユーザーが作成した短いビデオばかり」というもの。Googleはこれに対し、「われわれはソニーやDisneyなど多数のコンテンツパートナーと提供しており、YouTubeでは映画やテレビ番組もフルで視聴できる」と主張している。

 2つ目は「YouTubeのビデオは画質が荒い」。これには、8カ月前にHD(高精細)ビデオの提供を開始したことを挙げ、YouTubeはほかの動画サイトよりもHDビデオが多いと反論している。

 3つ目は「トラフィックが増え、大量のビデオがアップロードされるとYouTubeの収益が圧迫される」という俗説。YouTubeの運営費についてさまざまな推定値があり、5億ドル近いという説もある。だが、YouTubeのインフラは「すべて一から構築している」ため、業界標準を基に運営費を推定すると高くなりすぎるという。YouTubeは「トラフィック拡大が収益にプラスになる段階にある」とGoogleは主張している。

 4つ目は、「広告主はYouTubeを敬遠している」。広告主は、問題のあるユーザー生成コンテンツ(UGC)と一緒に自社の広告が表示されることを恐れていると言われる。しかしGoogleは、広告業界ニュースサイトAd Ageのトップ100広告主のうち、70%がYouTubeに出稿したと指摘している。また同社は、広告主がどこに広告を掲載するかを細かく管理できるツールを開発中という。

 5つ目の俗説は、「YouTubeは3〜5%のビデオしかマネタイズできていない」。この数字はよく引用されるが、「古くて間違っている」とGoogleは反論する。同社は、割合よりもマネタイズできた視聴件数の方が重要であるとし、毎週、数億件のビデオ視聴から売り上げを得ていると主張している。収益につながった視聴件数は過去1年で3倍に増えたという。

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