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» 2009年07月31日 09時46分 UPDATE

「iPhoneのロック解除で携帯基地局に障害」Appleが警告

iPhoneのプロテクトを解除する「Jailbreak」によって、携帯電話基地局にサービス拒否(DoS)攻撃などを行えるようになるとAppleが主張している。

[Nathan Eddy,eWEEK]
eWEEK

 AppleはJailbreak(iPhoneのプロテクト破り)問題について、徐々に語調を強めているJailbreakを合法とするよう求めるデジタル市民権団体EFF(電子フロンティア財団)の要望を米著作権局が審査している一方で、Appleは同局からデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の定期見直しのために送られた質問への回答を提出した。DMCAは、Jailbreakのように、コピープロテクトシステムを脅かす行為を禁止している。

 Appleは、Jailbreakは同社とiPhone購入者のライセンス契約に違反するだけでなく、混乱を起こそうとするハッカーが携帯電話基地局に障害を引き起こすことにもつながる可能性があると主張している。

 「音声・データ通信サービスの提供でAppleと提携する前、AT&Tにとって、悪意あるユーザーが――善意のユーザーでさえも――ネットワークに混乱を引き起こしかねないiPhoneハッキングへの対策が不可欠だった」と回答書には記されている。「JailbreakはBBP(ベースバンドプロセッサ)ソフトのハッキングをはるかに容易にするため、ハッカーがネットワーク上で多数の望ましくない活動を行う手段を与える」

 そうした活動の1つが、基地局が端末を識別するのに使うECID(Exclusive Chip Identification)番号の操作だ。JailbreakでBBPを操作すると、ECIDを書き換えることができるかもしれないとAppleは非難している。ECIDを書き換えれば、匿名で電話をかけられるため、麻薬の売人には好都合であり、また通話料を払わずに済ませることも可能だと同社は指摘している。

 Appleは、ECIDを書き換えた結果、同じECIDを持った複数の端末が1つの基地局に同時に接続したら、基地局のソフトがこれら端末をネットワークから締め出すなど予期しない反応を返し、ユーザーが発信やデータの送受信ができなくなる可能性があると主張している。

 「もっと有害な活動も可能になるかもしれない」とAppleの文書には記されている。「例えば、ハッカーが、基地局のソフトをクラッシュさせる命令(サービス拒否攻撃など)を実行して、基地局が通話やデータ通信をまったく処理できないようにする可能性がある。要するに、BBPソフトを操作できるということは、企業のファイアウォール内に入れるのと同じようなものだ。悲惨な結果をもたらす可能性がある。iPhoneの技術的な保護対策は、まさしくこのような有害な活動を防ぐために設計されている。Jailbreakの(DMCA適用)免除が認められれば、このような攻撃に対し門戸を開くことになる」

 Appleは、EFFがJailbreakのDMCA適用免除を求める提案書で、「iPhoneファームウェアの暗号化解除や改造は、あらゆるJailbreak技術が持続的に成功するために必要なようだ」と認めていることを指摘している。

 ユーザーがJailbreakの過程で行うブートローダーやOSの改造――Appleは「ハッキング」と呼ぶべきだとしている――はInternet Protocol Service Level Agreement(IP SLA)に違反するとAppleは主張している。

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