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» 2009年12月02日 08時00分 UPDATE

世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:脱ガラパゴスと世界市場への進出に向けたICT活用

日本の技術とサービスはガラパゴス化していると揶揄(やゆ)されている。国際競争力で劣勢に立たされる中、期待されるのはICTの活用だ。

[ITmedia]

 携帯電話事業などに代表されるように、日本の技術とサービスはガラパゴス化していると揶揄(やゆ)されている。技術は優れているという評価は受けながらも、 国際競争力では極めて劣勢の立場に立たされているのだ。日本は、独自に成長を遂げた反省を踏まえつつ、技術力やサービスの強みやノウハウを生かし、グローバルな舞台において、世界市場へと事業を展開していくための原動力が求められている。

脱ガラパゴスに向けて

 英国の研究チームが、2009年8月に出した調査報告によると、外部と隔絶され独自の進化を遂げたガラパゴス諸島にいるイグアナなどの希少種が、絶滅する事態もあり得ると警告している。観光客とともにやってくる蚊が媒介する病気によって、外部に対して免疫力のない亀、鳥などの動物に感染が広まってしまう可能性があるからだ。ガラパゴス諸島の急激な観光地化によって、蚊は着実に増えてきているという。

 日本は、外部から何らかの脅威が進入した際に、その環境にあわせて柔軟に変化し、新たな成長を目指すことが求められている。つまり、日本は世界市場に生き残るための激しい国際競争に参画し、日本の技術やサービスといった強みを生かした成長戦略を描いていくことが重要となる。

 これまでの日本は、国内で良いものを作り、世界に展開するといった成功体験を基にビジネスを展開してきた。しかし、これからは世界市場を視野にいれながら、良いものを作り、売れる仕組みを展開していくためのグローバルな視点が必要となる。世界で利益をあげていくビジネスモデルを描けなければ、 資源が乏しい日本は、国際経済の中で埋没しかねない。成長力のある有望な国の商圏を確保するための大型投資や、総花的ではなく、特定事業の選択とリソース集中を進め、意思決定スピードを上げていくことが重要となる。

 日本は、多種多彩、高性能な製品やサービスを提供することで世界市場において品質面などで高い評価を得てきた。一方で、世界市場をターゲットとし、国際的な競争の中で高い利益率を生み出していくためには、効率性の確保が鍵となる。効率性確保には、人件費やオフィスの入居費などが抑えられる拠点を選定し、各国での「地産地消」をさらに進めていくことが求められている。

世界市場への挑戦とICT活用

 日本が「ガラパゴス」から抜け出して世界市場での存在感を高めていくためには、ICTを活用し、グローバル規模での経営の最適化と効率化を進めていくことが重要となる。大前提となるのは、世界各国の拠点を効率的にネットワークでつないでいくことだ。

 日本は世界でも有数のブロードバンド大国である。国内における通信品質は安定し、業務に応じてさまざまなネットワークを選択し、自社に最適なネットワーク環境を構築し、運用していくことができる。

 一方、各国の拠点の事情によって大きく異なるが、海外の通信キャリアによっては、統廃合や買収などにより、当初の契約内容と大きく変わっていることも少なくない。数年前に締結した契約が、通信キャリア間で引き継ぎがうまく行われず、契約の更新や解除に苦労することもあるかもしれない。さらには、地域によっては回線故障も多く、故障の際に問い合わせをするとたらい回しにされることもあるかもしれない。環境の異なる世界各国の拠点において最適なネットワークを構築し、効率的に運用していくのは容易ではない。

 各国の拠点において、各回線の見積もりを依頼し、回線の調達や監視をするという作業は効率的ではない。こうした回線の調達や導入後の運用監視などのキャリアマネジメントを、トータルにアウトソースするのも選択肢の1つになる。

 また、世界各国では、データセンターと通信回線をセットで提供するサービスが増えている。契約時の事務作業の簡素化のほか、サーバやアクセス回線のコスト削減、システムとネットワークの統合監視、トラブル発生時の一元対応においても利点が出てくるだろう。海外のデータセンターを活用する場合は、こうしたサービスも検討の1つにいれておくべきであろう。

 次回は、ICTの経営への活用について整理していきたい。

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