SAPシステムのメンテナンスコストを削減、アビームが新サービス

アビームは、SAPシステムのアップグレードやサポートパッケージ、機能拡張パッケージの導入に伴う作業の手間やコストを削減するためのサービスを開始した。

» 2010年08月25日 16時27分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 アビームコンサルティングは8月25日、SAPのシステムのメンテナンスを支援するサービス「SAPシステムTCO削減 Solution powered by Panaya」の提供を開始した。アップグレードやサポートパッケージなどの導入に伴うユーザーの負担軽減を図る。

 本サービスでは、イスラエルのソフトウェア企業Panayaが開発したSAP製品のABAPコード解析ツールを利用し、アップグレードやサポートパッケージ、エンハンストパッケージ(機能拡張)の適用に伴う作業工数を削減する。

 Panayaのツールは、アップグレードや各種パッケージを既存システムに適用した場合に、影響を受ける設定や権限、コードなどの状況を事前に把握できる。また、適用に際して既存システムのコードをどのように修正すべきかを自動的に提案し、修正内容を移送ファイルにしてシステムに適用することも可能だ。

 アビームでは、ユーザー企業の要望に応じてPanayaのツールを利用した事前調査を実施する。メンテナンスのプロジェクトの立案からメンテナンス作業の実施、新システム環境のテストまでをワンストップで提供する。

 同社によれば、SAPのシステムのメンテナンスプロジェクトでは通常の場合で半年から1年以上の作業が必要になるが、Panayaのツールを利用することで事前調査からテストまでの期間を最大で半分に短縮でき、プロジェクト期間全体でも2〜3割の短縮が可能になるという。作業工数も少なくなるため、メンテナンスの全体コストを削減できるのが特徴だとしている。

メンテナンスコストの削減イメージ

 サービスの料金は個別見積り。SAPシステムでは、SAP R/3 4.6Cが2010年12月末、SAP R/3 EnterpriseおよびmySAP ERP 2004が2012年3月末にそれぞれ保守期間の終了を迎えるため、これらのユーザー企業ではアップグレードの適用が課題となっている。

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