世界サーバ市場、首位のHPと3位のDellが好調――米IDC調査

第1四半期にIBMから首位を奪ったHPが引き続き1位で、IBMが2位、企業向け市場にシフト中のDellが3位だった。

» 2010年08月25日 17時26分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米調査会社IDCが8月24日(現地時間)に発表した第2四半期(4〜6月期)の世界サーバ市場に関する調査によると、世界的な景気回復を反映し、2003年以来の売り上げ成長率を記録したという。

 同四半期のサーバ売上高は前年同期比11%増の109億ドル。また、出荷台数は23.8%増加した。

 フォームファクタ別ではブレードサーバが最も好調で、売上高が前年同期比で40.3%増加した。IDCは「メーカーは仮想化、データ管理、入出力などの性能向上を図ったブレードサーバの提供を続けている。顧客企業はプライベートクラウドインフラ構築のための統合システムの一部として、ブレードサーバを利用している」としている。

 ベンダー別にみると、売り上げベースでのシェア1位は前期に続いて米Hewlett-Packard(HP)で、前年同期比26%増の35億2800万ドルだった。HPは前期にIBMから首位を奪っている。2位のIBMは前年同期比3.2%減の32億3800万ドル、3位のDellは36.5%と大きく伸びて16億6300万ドルだった。

 HPのシェア拡大は、x86サーバのProLiantシリーズに対する需要の高まりを反映している。IBMの売り上げが不調だったのは、顧客がPower SystemおよびSystem zサーバの新製品を待ったためであり、x86サーバのSystem xは好調だったという。同社は7月と8月にPower7搭載のサーバを発表している。

2010年第2四半期の世界サーバ売上高トップ5
順位 社名 売上高(単位:百万ドル) シェア(%) 伸び率(%)
1 HP 3,528 32.5 26.0
2 IBM 3,238 29.8 -3.2
3 Dell 1,663 15.3 36.5
4 Oracle 938 8.6 -6.0
5 富士通 368 3.4 7.9
その他 1,132 10.4 54.3
合計 10,868 100.0 11.0
(資料:IDC)

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