Google、Microsoft Office文書をGoogle Docsと同期する「Cloud Connect」を発表

クラウドサービスでMicrosoftとユーザー争奪戦を繰り広げるGoogleが、Officeを使い慣れたユーザーをGoogle Docsに取り込む狙いでOffice向けプラグインツールを発表した。

» 2010年11月24日 07時30分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは11月22日(現地時間)、米MicrosoftのOfficeの文書をGoogle Docsのクラウド環境で利用できるようにするOffice向けプラグイン「Google Cloud Connect for Microsoft Office」を発表した。Microsoft Officeのユーザーインタフェース(UI)になじんでいるユーザーのGoogle Docsへの移行を促進する狙いだ。

 Office 2003、2007、2010のユーザーは、このプラグインをOfficeにインストールすることでOfficeのUIを使いながらWebベースのGoogle Docsを利用できる。必要なのは、この無料プラグインとやはり無料のGoogleアカウントのみ。

 Microsoft Office上でいったんGoogle Docsと同期させた文書はクラウド上に保存され、一意のURLが割り当てられる。

 cloud connect 1

 これで一般的なGoogle Docs文書と同様に、ほかのGoogle Docsユーザーと文書を共有できる。編集作業もOffice上ででき、Officeの画面右側に表示されるステータス情報で共同編集の状態が把握できる。

 cloud connect 2

 同プラグインは、Googleが3月に買収した米DocVerseの製品を基にしている。Cloud Connect発表の公式ブログを投稿したグループプロダクトマネジャーのシャン・シンハ氏は元DocVerseのCEO。同社創業の前はMicrosoftでSharePointやSQL Serverの製品戦略を担当していた。

 Googleは現在、Google Apps for Businessユーザーを対象に早期テスターを募集している。具体的なリリース日程は明らかにしていない。

 GoogleはオンラインオフィススイートでMicrosoftと激しいユーザー獲得争いを展開している。Microsoftは6月にリリースした「Microsoft Office 2010」にオンラインで利用できる「Office Web Apps」を追加し、2011年初旬に発売予定の企業向けクラウドサービス「Office 365」でもWeb Appsを利用できるようにする計画だ。また、米Facebookとの提携により、Facebook内でOfficeの文書を共有・編集できる機能も提供している

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