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» 2010年11月25日 15時23分 UPDATE

SAPが著作権侵害でOracleに払うべき賠償金は13億ドル――陪審評決下る

Oracleが著作権侵害でSAPを提訴していた3年間に及ぶ訴訟で、連邦地裁の陪審がSAPに対し13億ドルの賠償金を命ずる評決を下した。著作権侵害の賠償額としては過去最大だ。

[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK

 米Oracleは、エンタープライズアプリケーション分野で古くからのライバルである独SAPから、米国の著作権侵害訴訟としては過去最大となる13億ドルという賠償金を獲得する可能性がある。3年間に及ぶ両社間の著作権侵害訴訟で米連邦地裁の陪審は11月23日(現地時間)、この金額が妥当な賠償額だとの判断を下した。

 Oracleは2007年に起こした訴訟で、SAPが子会社を通じて、Oracleの顧客サポートソフトウェアのインスタンスを800万件以上、そして数十万ページのサポート資料をOracleのWebサイトから違法にダウンロードし、これらを利用して約350社の顧客をOracleからSAPにくら替えさせたと主張した。

 SAPは10月28日に提出した裁判資料の中で子会社の行為に対する自社の責任を認め、11月16日に正式に謝罪した。SAPが今回の判決に対して控訴する動きはまだ見られない。

 SAPの広報担当者ジム・ディーバー氏は「もちろん当社は、この判決に失望しており、必要であれば異議申し立てや控訴を含むあらゆる選択肢を検討するつもりだ」と米eWEEKに電子メールで回答した。

 残念ながら、これは長期に及ぶプロセスになりそうだが、訴訟がこれ以上長引くことなく、この問題が適切に解決されることを望んでいる。

 リーディングカンパニーの証(あかし)は、過ちをきちんと処理できることだ。裁判で述べたように、われわれはTomorrowNow(SAPの子会社)の行為を残念に思っている。われわれは責任を認め、Oracleに対して公正に賠償する姿勢を示してきた。

 当社の顧客、従業員、パートナーはこの訴訟で一貫してわれわれを支持してくれ、われわれはそのことに感謝している。われわれは今、将来に目を向けており、当社の顧客の事業運営の改善を支援するとともに、業界のリーダーとしての当社の伝統を今後も末永く継続していくつもりだ。

 長期に及んだこの裁判に熱心に取り組んだ陪審の方々、そしてこの複雑な訴訟を監督した裁判所にも感謝している。

 Oracleのサフラ・キャッツ社長は、プレス向けの発表資料で次のように述べている――「SAPは3年以上にわたって何千本ものOracleソフトウェアを盗み、そのソフトウェアと関連サービスをOracleの顧客に再販した。裁判が始まる直前にSAPはその罪と責任を認めた。そして裁判では、SAPの経営幹部の大半が最初から違法行為を認識していたことが明らかになった。その結果、米国連邦地裁はOracleに13億ドル支払うようSAPに命じた。これはソフトウェアの違法コピーに対する賠償金としては過去最大の金額だ」

悔やまれる2005年の決定

 エンタープライズアプリケーションソフトウェアのメーカーとして、また世界最大の企業としてドイツに本社を置くSAPが、米テキサス州を本拠とするTomorrowNow(既に廃業)を2005年に買収したことを後悔しているのは間違いない。TomorrowNowが今回の訴訟と陪審評決につながった違法行為を実行したからだ。

 SAPは既に裁判費用としてOracleに1億2000万ドル支払っており、これに上乗せして支払う損害賠償としては4000万ドルが妥当な金額だと主張してきた。Oracleは当初、裁判所に提出した資料の中で、同社の損失資産の価値は21億5000万ドルだと主張したが、同社のラリー・エリソンCEOは40億ドルが実際の金額に近いと主張した。

 さらにややこしいことに、Oracleの損害査定担当者のポール・マイヤー氏は11月9日、SAPは和解金としてOracleに16億6000万ドルを支払うべきだと証言した。

 結局、カリフォルニア州オークランドの連邦地裁の8人の陪審員は13億ドルが妥当な金額であると決定し、裁判長を務めるフィリス・ハミルトン連邦地裁判事にこの評決を伝えた。

事件の背景

 TomorrowNowが2005年にSAPに買収されてから2年後に、同社がOracleの知的財産を盗んでいることが明るみに出た。TomorrowNowはOracleの顧客サポート用Webサイトに不正にアクセスし、著作権で保護されているサポートソフトウェアのインスタンスおよび数千ページの文書をダウンロードしたのだ。同社はさらに、入手したソフトウェアと文書をOracleの顧客に再販し、SAP製品に乗り換えるよう促した。

 最初の訴状では、Oracleは自社のエンタープライズサポートソフトウェアの800万件以上のインスタンス(金額にして21億5000万ドル相当)が盗まれてSAPのサーバに保存され、Oracleの許可なしに利用されたと主張していた。

 さらにOracleは、SAPとTomorrowNowがOracleのソフトウェアを利用した自動ボットを配備することにより、米PeopleSoft、米JD Edwards、米Siebel Systems(いずれも現在はOracleの子会社)のソフトウェアを導入している顧客をSAPに誘導したと主張した。

 TomorrowNowが違法にダウンロードしたエンタープライズサポートソフトウェアの価値は、Oracleの年間売り上げの約半分に相当する。

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