Google、Chromeブラウザ向け「行動追跡防止」拡張機能をリリース

Googleが、ユーザーのプライバシー保護を目的に、広告企業などによるトラッキングをオプトアウトする拡張機能「Keep My Opt-Outs」をリリースした。FTCの「Do Not Track」システムに関する提案を受けたものだ。

» 2011年01月25日 08時48分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月24日(現地時間)、Webブラウザ「Google Chrome」向けに、広告サイトなどによるcookieを利用したユーザーの行動追跡を防止するための拡張機能「Keep My Opt-Outs」をリリースしたと発表した。

 これは、昨年12月に米連邦取引委員会(FTC)が提案したインターネットでの消費者のプライバシーを保護する枠組みを受けたもの。FTCはこの枠組みで、Web関連企業に対し、消費者による自らのプライバシー保護設定を簡易化するために「Do Not Track」システムを搭載するよう提案している。米Microsoftは既に、次期Webブラウザ「Internet Explorer 9」にトラッキング防止機能をオプションで提供する計画を明らかにしている

 Googleはこれまでも広告サービスのAdWordsとAdSenseによるトラッキングを管理する機能を提供しているが、新拡張機能では複数のマーケティング/広告業界団体が策定した行動ターゲティング広告の自主規制プログラムに参加しているGoogle以外の広告ネットワークのトラッキングも遮断できる。また、これまでの設定方法ではWebブラウザのcookieを削除すると設定がクリアされてしまうが、同機能拡張での設定はクリアされない。

 Googleは、この拡張機能をインストールするとオンラインWeb広告の表示が変わり、「特定のWebサイトでは繰り返し同じ広告ばかり表示されたり、まったく関心のない広告が表示されるようになる」と説明している。

 同社はこの拡張機能をGoogle Chrome以外のWebブラウザでも利用できるようにする計画だ。

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