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» 2011年02月04日 18時58分 UPDATE

オルタナティブ・ブロガーの視点:住民視点によるソーシャルメディア活用と地域活性化

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを活用した地域活性化の取り組みを、オルタナティブ・ブロガーの林雅之氏が解説します。

[林雅之,ITmedia]

(このコンテンツはオルタナティブ・ブログ「『ビジネス2.0』の視点」からの転載です。エントリーはこちら。)


 TwitterやFacebookに代表されるようなソーシャルメディアが、さまざまなシーンで活用されています。今回は、地域情報発信など地域活性化の取り組みについて着目してみます。

 これまで、地域関連の情報を発信する自治体などの公共団体や商店街など、さまざまなTwitterアカウントの利用状況をチェックしてきました。多くは継続的に情報発信をしており、地域の有効な情報発信やコミュニケーションツールとして活用しています。また半年前の調査と比べると、Twitterを活用する自治体や商店街などの利用数はかなり増えており、今後さらにソーシャルメディアの活用は進んでいくものと予想されます。

 では、何故「地域」の「ソーシャルメディア」活用が今ここまで進んでいるのか、背景や理由について、いくつかの視点で整理をしてみます。

「地域」を取り巻く環境

 少子高齢化が進み各自治体は財政難に陥り、シャッター街と言われるように商店街も年々減少傾向にあります。また、晩婚化・未婚化が進むことで単独世帯が増加し、地域のつながりも希薄になりつつあるのが現状かと思います。日本は本格的な人口減少社会を迎え、地域の地盤沈下が懸念されています。地方分権をはじめ、いかに地域を元気にし、日本を元気にしていくかが大きなテーマとなっています。地域においてこれら課題が多く山積する中で、ソーシャルメディアの活用がどこまで課題解決に寄与できるのでしょうか。

 まずは、「住民視点」で整理してみます。

地元への関心を増やす

 住民は自分が住んでいる地域に対して、何らかの関心を持っていると思います。地域がどんな組織で運営されているのか、どんなイベントが開催されているのか、どんな人が住んでつながっているのか、どんな地元の文化・慣習があるのか、地元の生の情報をもっと知りたいというニーズはあるかと思います。それに応えるように、紙媒体だけでなく、Twitterなどのソーシャルメディアを活用する地方公共団体や、地域情報を発信する団体や企業も増加傾向にあり、地域情報をリアルタイムに知る機会も増え、かつ問い合わせをするなど、双方向による情報交換も容易になりつつあります。

身近な生活関連の情報交換を増やす

 地域情報を活用したコミュニケーションの例を紹介しましょう。

 例えば、“地元のスーパーで17時から安売りセールがあります”とか、“本日の19時から○○町でお祭りがあります”など、リアルタイム性が高く地域住民にとって有益性の高い情報がTwiterなどで発信されていれば、住民はその情報に反応し、現場に足を運んだり、ネット上でコミュニケーションを取ったりすることができるでしょう。タイムセールで安い買い物ができたとか、地元住民ならではの優越感や満足感も得られるかもしれません。また、不審者情報や災害情報など緊急性の高い情報を共有することにより、被害を最小限に抑えることもできるでしょう。街の身近な生活情報を、住民同士がオンラインとオフラインで融合させ、地域の連帯感を高めることができるでしょう。

誰もが街の気軽な市民記者に

 Twitterの場合、誰もが気軽な市民記者になることができます。例えば花見の季節なら、たくさんの人が桜の写真などを撮ってTwitterに写真を投稿し、多くの方と共有することができます。街を歩きながら、心に残るシーンを自分の感想もいれて共有することは、街の風情を知る上で有効です。Twitterは140文字という気軽さ故に、街を歩きながら気軽に投稿できるメリットは大きく、制約のない気軽な市民記者の増加が予想されます。さらには写真や音楽などをマッシュアップし、地域コンテンツを充実させていくといった営みもできるでしょう。

地域への参加機会を増やす

 地域に住む住民は、誰もが多かれ少なかれ地元のことが気になり、地元への貢献を考えているのではないかと思います。しかし、どのようなかたちで貢献をしたらいいのかが分からないため、具体的な行動に移せない人が多いのかもしれません。

 そこで、ソーシャルメディアという気軽なツールを利用して地元に関する情報を発信ことによって、地域内のオンラインでのコミュニケーション機会を増やすことも考えられます。そこからオフラインでつながる機会を増やすことによって、地域への参加意識を高めることもできるかもしれません。地域に関する有益な情報を発信することで、地域の住民から感謝されるいわゆる感謝貨幣(ウッフィー)を住民間でためることができれば、地域全体の社会資本(ソーシャルキャピタル)を形成しやすくなるかもしれません。

変更履歴:冒頭紹介文に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。[2011/02/07 12:30]

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