シンガポール市民防衛庁、日立のRFIDで消防車の備品を管理導入事例

日立のRFID備品管理システムがシンガポール全土の消防署に導入される。

» 2011年12月15日 16時37分 公開
[ITmedia]

 シンガポールの消防・救急を統括する組織であるシンガポール市民防衛庁(Singapore Civil Defence Force)は日立アジア社の「RFID備品管理システム」を導入する。12月14日に日立製作所が発表した。日立グループがシンガポール政府機関のITソリューションを受注したのは初めてとなる。

 シンガポールの消防署ではこれまで、消防車や救急車に搭載する各種備品(ホースやポンプ、酸素ボンベ、ストレッチャーなど)を手作業で点検しており、手間がかかるだけでなく、確認ミスが生じる懸念もあった。だがRFID備品管理システムにより、リーダーをかざすだけで各備品の情報を読み取れるようになった。

 約1メートル以内の距離であれば、備品同士が重なっていたり奥に置かれていたりしても読み取れるよう設計されており、確認作業が迅速化したという。通常消防車には、約200もの備品が搭載されているが、これまで30分以上かかっていた確認作業を、10分以下に短縮できるとしている。

 本システムは、シンガポール国内の全16におよぶ消防署の、約170台の消防・救急車両で使用される予定。約1万3000個のRFIDタグや55台のハンディリーダー、日立システムズのソフトウェア「Chipin/Fixture-Lite」などを組み合わせて構築し、2012年4月より試験運用を開始する予定。

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