散らばった複数のDBを統合するという流れもあります。1990年代以降、多くの企業では小さなサーバで小さなDBシステムをいくつも作っていました。たとえ小さくてもデータは貴重な財産であり、システムは業務基盤として重要なことに変わりありません。そのため、それぞれのDBシステムの信頼性を高めて、セキュリティ対策を施し、性能を維持し、などと運用にかかる人手とコストが膨れ上がってしまいます。
そこで、1つの厳重な金庫を用意して企業の大事な財産を管理するかのように、DBを1カ所に集めることによって、管理効率が向上しコスト削減を実現できます。また、冗長性やセキュリティ対策が統合されて同じレベルになることは、提供するITシステムの品質の均一化につながるとともに、一括管理によってさらに品質も高めることができるのです。
DBは、「データを入れる単なる箱」ではなく、企業の大切なデータを守るためにさまざまな役割があることをご理解いただければ幸いです。
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